生のハチミツが血糖値とコレステロール値を下げる!?
蜂蜜は他の甘味料とは異なり、心血管代謝の健康に実際に良い可能性があることが報告されています。
特に生の蜂蜜は、血糖値やコレステロール値を下げるのに役立つ可能性があるようです。
世界で報告される文献の中から、ハチミツを摂取することによる心血管への健康について探ります。
ハチミツが低下させる3つのもの?
主に健康な 1,105人を対象とした18の試験における蜂蜜の効果を調査した研究があります。
この試験では、ハチミツが空腹時血糖値(空腹時の血糖値)、総コレステロールと「悪玉」コレステロール、脂肪肝疾患のマーカーをそれぞれ低下させることが明らかになったと報告されています。
研究者によると、ハチミツは独自のカテゴリーに属しており、調味料としてではなく、健康食品として特別に考慮する価値があるとまで言われているそうです。
中でも、生の蜂蜜とモノフローラルの蜂蜜が最も心血管代謝を向上させる可能性があることがわかっているとのことでした。
蜂蜜の何がそれほど特別なのか?
蜂蜜の甘さの由来は、ほとんどの甘味料とは異なっています。
それは、果糖やブドウ糖などの一般的な糖だけに由来するものではないためです。
研究の共著者である、カナダのトロント大学テマティ医学部の研究員であるカーン博士は、次のように語っています。
「蜂蜜の約15%は数十種類の希少糖 (イソマルツロース、コジビオース、トレハロース、メレジトースなど) でできています。
これらは、グルコース応答の改善、インスリン抵抗性の低下、および「健康な腸に関連する細菌の増殖」にとって非常に有益な糖と言えそうです。」
さらに、ハチミツには甘未だけではなく、特別な栄養素まで含まれています。
それは、ポリフェノール、フラボノイドなどで、その効果は抗生物質効果、抗がん効果、抗肥満効果など、利点が次から次へと出てきます。
また、ハチミツの摂取により免疫力が改善する可能性も示されれているようです。
また、毎日の調味料として使用する砂糖のを量を減らすことで心血管疾患のリスクが減るということを提唱している医師もいるようです。
つまり、砂糖をハチミツに置き換えての調理がお勧めされているようです。
生はちみつと単花はちみつ
一般的にハチミツ製品は低温殺菌されますが、生のハチミツはそうではないようです。
蜂蜜が低温殺菌されている理由は利便性のためであるようです。処理によっては蜂蜜の自然に発生する粒状化が遅くなり、ボトルから取り出すのが難しくなる可能性があるためです。
生の蜂蜜には、多くの抗酸化物質を含む栄養素が含まれていますが、低温殺菌すると栄養素の量が減少する可能性があります。
現在の研究では、生の蜂蜜が空腹時血糖に特に良い影響を与えることがわかっています。
また、ハチミツにはポリフローラルとモノフローラルがあります。
ほとんどの蜂蜜はポリフローラルです。ポリフローラルのハチミツは、ミツバチが巣箱から一定の範囲内にあるいろいろな植物から蜜を集めます。
一方、モノフローラルハチミツは、ミツバチが集めた単一の種類の植物、または単一の植物の蜜のみに由来するものだそうです。
海外でよく知られているモノフローラルハニーには、「テュペロハニー」 (ホワイト オギーチー テュペロの木から採れるハチミツ) などがあります。
他にも、「クローバーハニー」、「ロビニア ハニー」、「フレンチ ラベンダー ハニー」などがあり、それぞれ独特の風味を楽しめます。
研究者らは、特にクローバーとロビニアのモノフローラル蜂蜜が、LDLコレステロールと総コレステロール、および空腹時トリグリセリドを低下させることを発見しました。
さらに、クローバー蜂蜜は空腹時血糖値も低下させたようです。
美味しいハチミツで心血管疾患のリスクを抑えることができる可能性があるのだとすると、私たち消費者にとっては嬉しいことですね。
ご購入をご検討の際は、「生ハチミツ」もしくは「モノフローラルハチミツ」を検索して選ばれることも良いかもしれません。
関連記事:
チョコレートは気分や認知、心血管だけでなく視力にも良い影響を及ぼす!?
ゼロカロリー甘味料は心血管疾患のリスクを高める?
ハチミツの抗菌性と抗ウイルス効果
引用文献:
Raw honey could help reduce blood sugar and cholesterol levels, study finds