トマトが善玉菌と悪玉菌を調整して腸内環境を整える!?
抗酸化物質であるリコピンやその他の必須栄養素が豊富なトマトは、健康上のメリットがある野菜として知られています。
ですがトマトが腸の健康に与える影響についてはあまり理解されていないかもしれません。
新しい研究では、動物モデルによるトマトを多く含む食事が腸内微生物叢に及ぼす影響を調べたようです。
子豚にトマトを含む食事を14日間与えたところ、腸内細菌のバランスがより健康的で好ましい状態になることがわかったようです。
本日は、腸内細菌にはトマトという情報を共有したいと思います。
Contents
トマトの栄養
トマトには、リコピンをはじめとする豊富な栄養素が含まれることで知られています。
そのため、トマトは米国では2番目に多く消費されている野菜だそうです。(日本での消費量は第7位)
トマトの栄養成分は、健康な肌、ダイエット、そして心臓の健康にも効果があると言われています。
トマトには、ルテインやリコピンなどの重要なカロテノイドが含まれています。これらは、光による損傷から目を保護することができます。
また、トマトを食事に取り入れることで、がんを予防し、健康な血圧を維持し、糖尿病患者の血糖値を下げる可能性があるとも言われています。
トマトの腸内細菌への影響は?
アメリカで、トマトの腸内細菌に対する影響を調べる研究が行われました。
研究では、10匹の子豚に、基本食餌にフリーズドライのトマトパウダーを加えたトマト食餌を与えました。
そしてトマト食餌を与えられていない10匹の子豚と腸内環境を比較したようです。
その結果、トマト食餌を与えられた子豚の善玉菌と悪玉菌の比率がより好ましい状態となったようです。
トマトを与えられた豚は、腸内微生物群集の多様性も増しており、腸の健康状態が良好であることを示したと考えられています。
この発見は、人間の長期的な健康のための食事の推奨につながる可能性があります。
上記の研究が子豚で行われた理由は、これまでの研究で、豚の胃腸管は人間に似ていることがわかっていたためのようです。
また、2つの主要な腸内微生物叢の細菌が豚と人間の間で同じであることを発見たようです。
将来的には、この試験はヒトでも行われることになる可能性も十分に考えられそうです。
この研究について、オハイオ州ニュースに語ったクーパーストーン博士は、「腸の健康に対するさまざまな食品の影響をよりよく理解することは、長期的な健康のための証拠に基づいた食事の推奨につながる可能性がある」と述べたということです。
これまで、腸の健康というとプロバイオティクスに頼ることが多かったように思います。
ですが、トマトをはじめとしたさまざまな食品が腸に合うかどうかを的確に調査していく必要がありそうです。
トマト消費の際の注意点
トマトはこのように、できるだけ消費したほうが良い食材となりますが、消費の際の注意点があるようです。
それは、トマトは残留農薬レベルが最も高い野菜として認識されている点のです。
出来るだけ有機トマトを選ぶこと、また、そうでない場合にも食べる前には必ずトマトを洗うことに留意することがより健康への近道となるかと思います。
また、胃食道逆流症 (GERD) や腸内に炎症が起きている場合には、トマトを含むナス科などの酸性度の高い食べ物や食品を摂取すると、胸やけや嘔吐などの症状が悪化することも考えられます。
そのようなことからも、腸内やお腹の調子が思わしくない症状が出ている場合には、留意が必要です。
その場合は、様子を見ながら少し摂取して、症状が改善するか、あるいは悪化するかの確認をしてみることがおすすめです。
トマトは調理方法も多様で、食事の取り入れやすい野菜です。
同時にトマトには残留農薬が残っている部類の野菜食品でも知られています。
そのため、良く洗って、自分に合った方法で調理し、適度に食べて、腸内環境を含む健康状態も整えていきたいですね。
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引用文献:
Everything you need to know about tomatoes
Tomatoes linked to improved gut health, study finds
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