薬を使わずに不安や心配事などメンタルヘルスを整える方法
心配事や不安は誰にでもありますが、考えすぎて体調を壊してしまうことは避けなければなりません。
精神的に不安になった時、病院にかかって薬を処方してもらうことを考える場合もあるかもしれません。
それで解決できれば良いのですが、長期的な使用においては、薬には少なからず副作用があったり、依存してしまったりというリスクが存在することも考えられます。
薬を使わずに、精神不安や心配事を和らげる方法を探ります。
不安や心配と向き合う
不安や心配がある場合は、その原因が必ず存在するはずです。
時間の経過と共に解消されることであれば良いのですが、そうでなければ、まず向き合って原因を考え、対応する方法を模索することが必要です。
運動をする
根本的な解決になるかどうかは別として、運動は不安の症状を和らげるのに役立ちます。
特に、有酸素運動や、高強度運動が有益であることがわかっています。
強度の運動を行った直後から、不安の症状は治まってくると言われています。
長期的には、定期的な運動をすることがうつ病のリスクを減らすのに役立つと言われています。
また、運動をすることにより睡眠を助けます。
これにより、夜間の不安が減ったり、疲れが取れやすくなったり、うつ病につながりにくくなるという利点もあります。
運動が不安の効果的な治療法であることを証明するために研究が続けられています。
心理療法/人と話す
心理療法、またはセラピーは、不安を変える人がセラピストなどの人に不安の内容を話す治療方法です。
この治療は、人が自分の思考、感情、行動の間のつながりを理解するのを助けることに焦点を当てています。
治療を通して、不安を持つ人が、不安な思考パターンに代わるものを見つけることを目指します。
専門家に依頼しなくても、人に丁寧に話を聞いてもらうことだけで、不安が和らぐこともあります。
身近な家族などにただ話すことなども、不安の症状を和らげる方法の一つかもしれません。
食事と栄養を工夫してとる
食事を変えることも、不安を軽減するのに役立つと言われています。
特に注意したい食品は以下のとおりです。
-カフェインの摂取を減らす
コーヒーや紅茶などのカフェイン摂取量を減らすことは、気持を穏やかにすることにつながります。
特に、一日の終わりや就寝前に飲むことはおすすめされません。
カフェインは覚醒剤であり、脳や体の活動をスピードアップし、不安を感じさせることを増長します。
カフェインの大量摂取とストレスや不安の増加との関連性を示唆した研究結果も出ています。
-アルコールの量を減らす
アルコールと不安の関連性についての研究は多くありませんが、飲酒をやめたり、アルコール消費を減らしたりすると、不安症状が改善される方向にあることがわかっています。
反対に、不安を軽減する可能性のある食品は以下のとおりです。
-1. 脂肪の多い魚
サーモン、サバ、イワシ、マス、ニシンなどの脂肪の多い魚は、オメガ3が豊富です。
オメガ3は、認知機能や精神的健康と強い関係を持つ脂肪酸の一種です。
-2. 卵
卵、特に卵黄は、ビタミンDのもう一つの良い供給源です。
また卵にはすべての必須アミノ酸が含まれています。
中でも、脳の化学神経伝達物質であるセロトニンを作成するのに役立つアミノ酸、トリプトファンは、腸、 気分、睡眠や行動などを調節するのに役立ちます。
-3. カボチャの種
カボチャの種はカリウムの優れた供給源であり、電解質バランスを調整し、血圧を管理するのに役立ちます。
-4. ダークチョコレート
ダークチョコレートはポリフェノール、特にフラボノイドの豊富な供給源です。
いくつかの研究により、ダークチョコレートやココアが腸と脳の軸を介して気分を改善する可能性があることが発見されました。
-5. ウコン
クルクミンと呼ばれるウコンの有効成分は、不安やうつ病などの気分障害を患う人々に増加する炎症や酸化ストレスを軽減することによって、不安を軽減するのに役立ちます。
-6. カモミール
その抗菌性、抗酸化性、または弛緩剤としての特性のために、カモミール茶はハーブ療法として使用されています。
-7. ヨーグルト
ヨーグルトには乳酸菌ラクトバチルスやビフィズス菌などが含まれています。
これらの細菌および発酵製品が脳の健康にプラスの効果をもたらすことは広く知れ渡ってきています。
-8. 緑茶
緑茶にはテアニンと呼ばれるアミノ酸が含まれています。
テアニンは、抗不安と心を落ち着かせる効果を持ち、セロトニンの産生を増加させることができます。
-9.ナッツ
ナッツはビタミンE、抗酸化物質の良い供給源です。
抗酸化物質は不安の治療に有益とされ、いくつかの研究は、ビタミンEの摂取量が低いと不安につながる可能性があることを示しています。
-食品記録を付ける
高品質で栄養価の高い炭水化物、脂肪、タンパク質を含み、種類豊富でバランスの取れた食事を食べるのが最善の方法です。
特定の食品を食べた後に不安が悪化するかどうかを調べるためにも、食べた物を記録することがお勧めです。
まとめ
心配事や不安にとらわれているときは、運動をする、人に話す、食事を工夫するなどの方法がお勧めです。
また、不安は肉体的にも感情的にも疲れているとより強く感じることがあります。
なるべくゆっくりとリラックスして過ごし、疲れをためないことも不安をコントロールする方法の一つと言えそうです。
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引用文献:
Treating anxiety without medication
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14 types of therapy
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