ADHDの子供と大人を幸せにする食事や食品栄養素群からおすすめ
日本でもADHDと診断される子供や大人の数は、近年増え続けているようです。
ADHDは衝動性、多動性や多動症状、注意が欠如する症状や障害、個性などで説明されています。
ADHDの子供ではほとんどの場合、疾患の原因は正確には知られておらず、その原因もまた多岐にわたると言われています。
ADHDを持つ子供や本人、妊娠中の方に特におすすめされる食事や食品栄養素からヒントをさぐります。
ADHDは
ADHDは、集中力を維持するのが大変だったり、落ち着きがないとされたり、衝動性が高い状態が続いたり、ルールを守れないなどの特徴や個性を持つ症状で知られています。
近年では、世界の経済大国の多くで、ADHDと診断される子供や大人の数は増えていることが報告されています。
日本でも増え続けており、家庭や学校生活においても苦労されている方が見られます。
通常、ADHDと向き合ったり、改善を試みたりする場合、行動療法および心理療法と呼ばれる方法や、薬を活用するいわゆる薬物療法との組み合わせで行われることが多いようです。
薬物療法はADHD治療において高い有効性を有することが報告されていますが、同時に、食欲不振および体重減少、成長阻害、腹痛、頭痛、睡眠障害、血圧上昇などの副作用と関連しているとの報告もあるようです。
そのために、食事や食品に含まれる食品栄養素などを活用したいわゆる栄養療法による緩和が可能かどうかに注目が集まり、研究が進められてきています。
ADHDにおすすめされている食事や食品栄養素成分
研究によると、子供の中で十分量の野菜や果物の推奨一日量を食べることができているのは、わずか20%程しかいないようです。
ADHDの子供たちにおいても、おそらく例外ではないでしょう。
それどころか、ADHD特有の頑固な症状のために、食物に対する好き嫌いの程度が高い可能性も示唆されています。
さらに食事中にじっと座っていることが苦手な子も多いかもしれません。
そのような中で、必要とされながら、おすすめされている食事や食品に含まれる栄養素群は以下のとおりです。
-ビタミンD
ビタミンDは、抗炎症性、抗酸化性、神経保護性、神経栄養性であることがわかっています。
ADHDに直接効果のある可能性のある作用を持つ栄養素であると言えそうです。
-マグネシウム
マグネシウム欠乏症の症状には、注意持続時間の低下、過敏性、疲労、集中力の低下、緊張感、攻撃性があるため、こちらもADHDの子どもには必要不可欠な栄養素です。
-ヨウ素
ADHDの89人の子供を対象とした2016年の研究では、71.9%がヨウ素欠乏症であることが判明したそうです。
-ビタミンB群
ビタミンB群欠乏症は、子供の神経系に過度の負担をかけ、疲労、学習/集中の困難、気分障害として現れることがあります。
-オメガ3多価不飽和脂肪酸
ADHDや自閉症スペクトラム障害を含む多くの発達障害は、学習と記憶に関連するオメガ3多価不飽和脂肪酸の一種であるDHA(ドコサヘキサエン酸)の欠乏と関連していることがわかっています。
特に妊娠中から気を付けたい栄養素
オメガ3脂肪酸、特ににDHAやEPAの栄養素を豊富に含む食事や食品栄養素は、妊娠中および授乳中の女性においても非常に重要と言えます。
それは、胎児や乳児の脳の適切な発達や機能に支障をきたす可能性があるためです。
私たちの脳の90%は脂肪でできているために、いかに良質な脂質を食事や食品栄養素で摂取することが大切なのかがわかります。
不飽和オメガ3脂肪酸の慢性的に欠乏していることにより、小児のADHDのリスクを高めるのに寄与する可能性があることが報告されています。
また、研究によると、人工食品染料や防腐剤などの合成食品添加物を含む食品も、ADHDの子供の行動に及ぼす影響が示唆されています。
ADHDに関わらず、健康な出産、子供から大人に至るまでには妊娠中や授乳中、小さい頃からのからの食事や食品栄養素、生活習慣や家庭環境などが大切ということは言うまでもないことかもしれません。
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引用文献:
The influence of components of diet on the symptoms of ADHD in children
Nourishing the Child with ADHD, Simply