口腔乾燥症と口腔カンジダ症の関係と食事や食べ物
カンジダ菌はどの人の体内にもいる常在菌です。
通常、数が安定しているときには安定していますが、過多の状態になると、他の常在菌とのバランスが崩れてしまいます。
菌のバランスが崩れる原因は、疲労、ストレス、不安、不規則な食事や食べ物の内容などからであることが報告されています。
これらの状態が続くことは、体内でカンジダ菌が優位の状態になりやすくなり、次第にカンジダ菌過多の状態へと移っていくといわれます。
カンジダ菌過多の状態になることで、嫌みやかゆみなどの不快な症状が引き起こされることが少なくないようです。
カンジダ菌過多の状態では、身体の部分的に症状が起こることでも知られています。
例えば、口腔カンジダ症や性器カンジダ症のような表在性のものから全身性の致命的となり得るものまで含まれます。
特に口腔カンジダの場合の、口腔乾燥症や、唾液分泌低下の症状との関わり合いを探ります。
Contents
口腔カンジダ症は
カンジダは、主に高齢者および免疫不全宿主において、感染症を引き起こす主なヒト真菌病原体であることがわかっています。
口腔カンジダ症とは、口腔内で発生するカンジダによる感染症です。
口腔カンジダ属菌は、口腔微生物叢の一員であるにもかかわらず、過多の状態になると微生物の不均衡を引き起こします。
これにより、嚥下障害や、口腔疾患を引き起こす可能性があるとされています。
口腔カンジダ症は、口腔内の常在菌である、カンジダの日和見感染によるもので、通常時は発症することはありません。
ですが、何らかの基礎疾患や、免疫力の低下、抗生物質の投薬治療を受けた後などに、カンジダ菌と墓の常在菌とのバランスが崩れて発症する場合があるようです。
また、口腔内の環境という要因も関係があることが報告されています。
いくつかの研究によると、唾液分泌の低下が経口カンジダ症と大きく関連していると報告されています。
口腔カンジダの有望な治療薬?
カンジダ菌は、通常薬により治療が行われますが、口腔カンジダ症を治療するための抗真菌薬のいくつかは、耐性により活性が損なわれている可能性が示唆されています。
そのため、代替療法が緊急に必要とされていると報じられています。
抗真菌薬を過剰に使用することはおすすめされてません。
そこで、口腔カンジダ症の治療のための代替案についての研究が進められています。
現在までのところ、経口カンジダ症の治療におけるいくつかの新しい方法が提示されています。
例えば、義歯クレンザー、カンジダルバイオフィルムを破壊しない方法での口のすすぎ方、蜂蜜、プロバイオティクス、植物抽出物、エッセンシャルオイルなどによる天然化合物などが代替案としておすすめされることが多いといえます。
経口カンジダ感染に対する有効な治療法の開発は、日々進められているようです。
また、プロバイオティクスの中でもラクトバチルス属を含む有益な細菌の株である、ビフィズス菌とサッカロマイセス・ブラウディは、カンジダを阻害することが示されています。
そして、オレガノオイル、カプリル酸、ラクトフェリン、タベブイア(アマゾンの熱帯雨林と南アメリカの他の地域に育つ木の一種です。)ブラッククルミ、ビオチン などの栄養素も、真菌を治療する可能性があると報告されています。
まとめ
口腔カンジダはカンジダ菌過多の症状の一つで、口腔内に炎症が起こります。
その原因はいろいろですが、口腔感染症との関りも強いようです。
なかでも唾液分泌の低下により口腔乾燥症を引き起こす可能性があるようです。
カンジダ菌は通常薬による治療となりますが、食べ物に注意することにより真菌の治療などとかかわる可能性があります。
そのことからも、カンジダ菌優位や過多症状の予防に食事や食べ物の選択からおこなうことは日頃からできるおすすめの予防方法といえそうです。
また、良質な睡眠をとることで免疫機能も維持しやすく、体調も崩しにくい状態になりやすいことからも、日ごろの生活の中でもカンジダ菌や常在菌とのお付き合いにできることは多そうです。
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引用文献:
カンジダ症 ウィキペディア(Wikipedia)
口腔カンジダ症に関連する口腔乾燥症および唾液分泌低下:系統的レビューおよびメタアナリシス
経口カンジダ症のための有望な代替治療薬