適応障害の一種である5月病に地中海式食事とアシュワガンダ?
日本では4月から新たな環境に入ることが多く、なかなかすぐに溶け込めないこともあるのではないでしょうか。
その環境に適応しにくい状況が続く場合、俗にいう五月病であることも考えられます。
五月病の特徴と予防法、対処法についての報告から食べ物と食事も含めた健康のヒントを探ります。
五月病とは
五月病は、主に新入生、新人社員や社会人などに見られる、新しい環境に適応できないことによる精神的な症状の総称です。
新しい環境で頑張りすぎてしまうことにより、体と心に疲れを生じる、適応障害の一つとされています。
新年度の4月に新しい環境への期待があり、やる気はあるものの、その環境になかなか適応できない人がいます。
そのような人が気づかぬうちに頑張りすぎてしまうことにより、ゴールデンウィーク明け頃からうつ病にも似た症状が起こる場合があります。
そして、原因不明の体調不良を起こしたり、学校や仕事に行かれなったりすることがあります。
このため、「五月病」と呼ばれています。
五月病は、適応障害の一つとされていますが、悪化すると重度のうつ病にもつながりかねないため、適切な対応が必要です。
不安障害との食物群の関連
まだ研究段階ではあるとの認識があるものの、地中海式食事療法は、抑うつ症状の減少と関連しているという報告があります。
地中海式食事法に多く用いられる食品群として、下記が例として挙げられます:
ナッツ・オリーブオイル・野菜・果物・全粒穀物・豆・種子・魚・鶏肉・チーズ・ヨーグルト・赤ワインなど。
地中海式食事療法に関連して、精製されていない穀物や野菜の摂取量が多いほど、うつ病や不安の重症度が低くなることとも関連していることが報告されています。
また、果物や野菜の摂取量が高いほど、不安障害の重症度が低いことと関連していました。
更には、地中海式食事療法の個々の食品群と、うつ病および不安との関連を調べた研究結果によると、未精製の穀物、野菜およびアルコール摂取が、関連するうつ病や不安へのプラスとマイナスに大きく影響したと結論づけることもできそうです。
精製されていない穀物や野菜の消費量を増やすことが、うつ病や不安を予防または軽減するのに役立つかどうかが研究され続けています。
ストレスにも効くハーブ、アシュワガンダ
ハーブの一種であるアシュワガンダは、ストレスに対処する脳と身体の両方の能力をサポートすることが示されています。
慢性ストレスを持つ成人を対象とした実験では、アシュワガンダの補給により、ストレスの感じ方が大幅に低下し、幸福度が向上し、体重なども減少しました。
ストレスはまた、胃腸の症状に影響を与える場合があります。
アシュワガンダは、ストレスによる胃腸炎や、胃潰瘍の予防にも役立つことが示されています。
さらに、ストレスによる睡眠障害にも、アシュワガンダは役立つ可能性があります。
アシュワガンダは、神経伝達物質ガンマアミノ酪酸(GABA)に影響を与えることにより、睡眠の質を高める可能性があります。
さらに、睡眠不足に関連する炎症、不安、細胞の傷害をも緩和する可能性があることが報告を通して伝えられています。
まとめ
五月病は、真面目な人ほどかかりやすくなる適応障害の一種とも言われます。
頑張らなくてはならない環境の中でも、できるだけ気持ちをリラックスさせながら過ごすことが予防の一つと言えそうです。
瞑想や散歩、読書などを取り入れることでストレスの解消や気分転換になります。
上記にご紹介したような食事方法やハーブなども取り入れながら、深刻な状態にならないよう、調整していくことも助けとなるかもしれません。
また、どうしても症状がつらい時には、いったん休むことなども視野に入れることで、気持ちや体が少しは楽になるかもしれません。
いずれにしても、そのような状況になった場合には、一人で考えこまずに周囲の人のサポートに頼ることがおすすめといえます。
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