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鮭の栄養と養殖鮭と天然鮭の違い?

2021年08月04日

食べ物や食事で健康と予防

鮭はどの季節でも簡単に手に入る食材であることや、手軽に調理できること、色々な調理法があることなどからも世界中の人々の間で人気の食べ物になっています。

近年では鮭が持つその栄養価の高さに注目が集まっています。

天然と養殖の鮭でも同じようなことが言えるのかなど気になる点もあるのではないでしょうか?

鮭はこのように非常に人気のある魚ですが、 その人気のために、多くの鮭は現在、野生ではなく養魚場から来ていることが少なくないようです。

養殖と天然の鮭の違いにはどのようなことがあると考えられているのでしょうか?

1.鮭の栄養は?

鮭は、大変栄養価の高く、主に次のような栄養が含まれます。

-オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は、脳の神経を活性化し、記憶力や学習能力の向上などの効果があると言われています。
また、動脈硬化を防ぐことにより、心疾患の予防効果にも期待できます。

-アスタキサンチン

最近特に注目を集めているのが、アスタキサンチンです。

アスタキサンチンは、サケ科および甲殻類の持つ赤やピンク色を提供するカロテノイドです。

アスタキサンチンは、抗酸化活性を持っているため、アンチエイジングを目指す方には気になる成分の一つです。

また、心血管疾患の予防、免疫力の強化、ヘリコバクターピロリ対策、白内障の予防などにも、アスタキサンチンは関連しています。

鮭には他にも、

タンパク質
ビタミンA
ビタミンD
カルシウム

などの栄養素が豊富に含まれます。

2.天然と養殖の栄養の違い

通常、天然の鮭は、養殖された鮭よりもカロリー、飽和脂肪、ビタミンAおよびDが少なく、タンパク質が多く含まれていることが報じられています。

オメガ3の含有量は、天然と養殖にかかわらず鮭が何を食べるかによって異なりますが、ワシントン州保健局によると、養殖鮭は天然の鮭よりも脂肪が多いため、養殖鮭の切り身には野生鮭と同じグラム数のオメガ3脂肪酸が含まれているそうです。

アスタキサンチンは、養殖の場合合成されたアスタキサンチンを含むエサをサケに与えます。

養殖の鮭のアスタキサンチンは、天然ほど強力ではありませんが、それでも体に有益といわれているようです。

また、天然と養殖の違いとして、残留性有機汚染物質と重金属が含まれるかどうかも重要です。

残留性有機汚染物質とは、農薬、医薬品、工業用化学薬品、などが含まれ、分解するのに長い時間がかかる人工の有機化学物質です。

有機汚染物質は動物の組織に蓄積する可能性があり、脂肪の多い魚には大量の有機汚染物質が含まれている可能性があるとの報告もあります。

養殖鮭は野生鮭よりも有機汚染物質が少ないようです。
最近の研究によると、野生のタイセイヨウサケには養殖サーモンよりも高レベルの有機汚染物質が含まれています。
これは、海洋の汚染物質が原因である可能性があります。

また、水銀などの重金属は、人体に酸化ストレスを引き起こす可能性があります。
研究によると、野生のタイセイヨウサケは養殖のタイセイヨウサケよりも多くの水銀を含んでいたという報告もありました。

このように、重金属含有量の観点から考えた場合は、天然の鮭の方が養殖に比べて汚染物質や重金属を含んでいる可能性が高いと考えられそうです。

まとめ

天然の鮭と養殖の鮭とを比較した場合、通常、野生の鮭は栄養的に優れていると考えられており、養殖の鮭は汚染物質や重金属が少ないようです。

現在では、野生の鮭も養殖鮭も安全に食べられ、少なくとも養殖された鮭も長期的な観点は別としても優れた栄養源であることが報告されています。

参照情報:
https://www.medicalnewstoday.com/articles/322847
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16431409/

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