ケルセチンは呼吸器の健康のためのポリフェノール?
ポリフェノールにはいろいろな種類がありますが、ケルセチンはフラボノイドの一種です。
ケルセチンにはアレルギーに対抗する力があると言われていますが、呼吸器の健康にも有益なのでしょうか?
発表されている研究報告から健康のヒントをさぐります。
Contents
・ケルセチンとアレルギー
ケルセチンにはアレルギー反応を打ち消すことができる力が備わっていることが研究によりわかっています。
ケルセチンが、ヒスタミンおよび炎症誘発性物質の放出を阻害し、体内に入ってきたアレルゲンを打ち消すことが報じられているようです。
それにより、アレルギー反応の非常に早い段階で作用するとのことです。
ケルセチンは皮膚炎や光線過敏症、アレルギー性鼻炎、喘息などのアレルギー反応を改善する可能性があることがさまざま報告されています。
・ケルセチンとコロナウイルス
また、研究によると、ケルセチンを含むフラボノイドが、インフルエンザ、アデノウイルス、コロナウイルスなど、さまざまな呼吸器関連のウイルスなどに感染させにくくするということが数多く示されています。
ケルセチンは、気道の炎症との親和性があり、ケルセチンの補給により、上気道感染症の発生率を大幅に減らすことや、症状の重症度を大幅に軽減することが研究により示されています。
なお、ビタミンCとケルセチンの同時摂取により相乗的な抗ウイルス作用を発揮し、その有効性を高めるという証拠があります。
まとめ
ケルセチンは、アレルギー反応を打ち消し、ヒスタミンなどの炎症を誘発する物質を阻害します。
こうしたことから、ケルセチンはアレルギー性の皮膚炎や鼻炎などを改善する可能性があります。
また、ケルセチンは気道の炎症を伴う疾患との親和性もあるため、風邪などの呼吸器の炎症を伴う疾患にかかりにくくしたり、かかったとしても重症化しないように症状を抑えてくれる働きがありそうなことが分かりました。
ケルセチンは、玉ねぎ、リンゴ、ブロッコリー、トマト、ベリー類、緑茶など、多くの果物や野菜などの食べ物や食事に豊富に含まれています。
野菜や果物など、フラボノイドを多く含む食べ物や食事を積極的にいただくことで、アレルギーや呼吸器の状態も変わってくる可能性も考えられそうです。
ただし、せっかくの食材も新鮮なものでないとカラダのサビにもつながります。
野菜や果物を食べるときには、新鮮なものを食べることにも留意することをおすすめしたいと思います。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32636851/