亜鉛栄養不足とアルツハイマーやウイルスなどとの関連
亜鉛ミネラル栄養素が不足することで免疫系の反応が悪くなり風邪などをひきやすくなったり、身体の不調が出やすくなります。
ミネラルの亜鉛栄養素と免疫やアルツハイマー、ウィルスまでの報告から健康のヒントを考えます。
亜鉛は、私たちの体にとって最も重要なミネラルの1つです。
食べものでは、牡蠣や豚肉、牛肉、ココアやチーズなどに含まれます。
亜鉛が不足すると、免疫系の反応が悪くなり風邪などをひきやすくなったり、主に男性生殖機能に異常をきたしたりということが起こります。
また、お子様の成長や、脳の健康にも必要不可欠です。
亜鉛欠乏症や、亜鉛の不均衡は、重要な健康問題の一つとなっています。
亜鉛不足による影響について調べてみました。
・亜鉛と免疫
亜鉛は、免疫系の機能のために不可欠です。
亜鉛の欠乏は、感染症やCOVIDの有害な進行にかかりやすくする要因となる可能性が指摘されています。
自然の組織バリアを維持し、病原体の侵入を防ぐことから、季節の変わり目の風邪やインフルエンザのほか、猛威を振るっている新型コロナウイルスにも関連する研究が進められています。
亜鉛の補給による免疫反応や、ウイルスによる合併症である血管の疾患などにおける亜鉛の役割に期待が高まっています。
・亜鉛と不妊関連
不妊の原因は女性だけとは限りません。
亜鉛は、男性の生殖器系が正常に機能するために不可欠なミネラルのひとつです。
研究により、不妊症をかかえる男性の亜鉛レベルが正常な男性より低いことがわかっています。
・亜鉛と脳神経
これまでの研究で、亜鉛は、脳を構成する神経細胞である「ニューロン」の発達やシグナル伝達などの神経活動に関わる「シナプス活動」などの中枢神経系において、重要な役割を果たすことがわかっています。
人間の脳はとても複雑にできており、亜鉛の摂取バランスが崩れると、上記のバランスが崩れ、脳の病気に関連すると言われています。
アルツハイマー病は脳の神経活動が変性することによっておこる疾患の一つです。
これまでのところ、この病気を予防または回復させるための画期的な治療法はありませんが、20年以上にわたる研究により、亜鉛による脳の調整機能がアルツハイマー病の進行に重要な役割を果たしている可能性があることがわかりました。
これにより、アルツハイマー病治療における亜鉛などの金属標的療法の手がかりが得られたことがわかります。
人口増加と寿命が延びていることにより、アルツハイマー病の発生率は21世紀の半ばまでには今の3倍ものぼると予想されています。
ですが、亜鉛の調整機能が、新しい治療戦略を見出す一つの光となる可能性があります。
これらは、パーキンソン病などの他の神経変性疾患に藻応用できる可能性もあり、今後の明るい材料の一つとなり得ます。
情報源:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32754164/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30594689/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25096007/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31818314/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26932683/