ベルガモットのポリフェノールと脂質異常
ベルガモットのポリフェノールは私たちの健康、なかでも脂質の問題にどのようにかかわっているのでしょうか。
ベルガモットはライムに似た、皮の部分がでこぼこした果実が特徴の柑橘類の一種です。
ベルガモットといえば、紅茶のアールグレイの香りの源となっている成分として有名です。
大変良い香りを生かして、香水など主に香料として使われています。
同じ柑橘類のオレンジやライムなどと比べて大変強い苦みがあるため、通常は果実を食したり果汁を飲んだりするということがありません。
この大変強い苦みの源は、ポリフェノールの一種であるフラボノイドによるものです。
フラボノイドは、植物の葉や茎、実などに含まれている成分です。
ベルガモットに含まれるフラボノイドには、強い抗酸化作用によるアンチエイジングや抗菌作用など私たちの体にとっていくつかの非常に有益な作用があることがわかっています。
なかでももっとも有益な情報として注目されているのが、ベルガモットの脂質異常などへのアプローチです。
ポリフェノールの一種であるフラボノイドは、動脈硬化を防ぎ、血液をサラサラにする作用があります。
このことから、体を高脂血症の状態から守ることができます。
高脂血症とは、血液の中に脂肪の成分が多い状態のことです。
沈黙の病気とも言われており、普段は自覚症状がありませんが、健康診断の値によって知ることができます。
下記のいずれかに当てはまる状態が、高脂血症の状態です。
・悪玉コレステロール(LDL)の上昇
・善玉コレステロール(HDL)の低下
・中性脂肪(トリグリセリド)の上昇
高脂血症は、現在では主に脂質異常症と呼ばれていて、通常は自覚症状などがないため見過ごされがちです。
しかし、脂質異常を放置していると、動脈硬化をはじめとして心筋梗塞、脳梗塞や糖尿病など、脳や心臓をはじめとする
重大な疾患につながる恐れがあります。
また身近な疾患としてはメタボリックシンドロームとの関連もあります。
メタボリックシンドロームも、のちに大きな病気につながる可能性の高い深刻な疾患の一つなのです。
こうした疾患から身を守ってくれるものの一つに、ベルガモットに含まれるフラボノイドがあります。
フラボノイドを豊富に含む食事と心血管リスクの減少との間には、強い相関関係があることがわかっています。
なかでも特に、ベルガモットのポリフェノールは、コレステロールを下げ、かつ抗酸化剤としても注目を集めています。
もちろん、メタボリックシンドロームやダイエットにも効果があるとされています。
ベルガモットのほかにポリフェノールを多く含む食品:
チョコレート、ココア、緑茶、ワイン、はちみつ、そばなど
ポリフェノールの効果は長期間効果は持続しないので、毎日こまめに摂取する必要があります。
動脈硬化などの心配のある方以外にも、美容や健康に関心のある全ての方に、意識的に摂っていただきたいと思います。
参考文献
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29254319
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26156545
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%9C%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%83%89
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