ビタミンDとうつ病の関連性
2013年4月に発表された研究報告によると、体内でのビタミンD量が低い場合、うつ病の存在とその重症度と関係があるとのことです。
世界的にうつ病にかかる人は増えているようですが、ある年に大きなうつ病を患う成人の数は楽観的で前向きな考えが多いといわれるアメリカでも1480万人とも報じられています。
ビタミンDレベルとうつ病
ビタミンDは太陽のビタミンと言われますが、体内の量が少ない場合にうつ病とその重症度との関連性についての調査が行われました。
その調査は現在うつ病と診断されている人を集めたグループ、以前うつ病と診断された経験がある人を集めたグループ、うつ病とは診断された経験が無い人を集めたグループの3つに分け、ビタミンDとの関連性を求めた調査です。
18〜65歳で現在うつ病と診断されている1102人、以前うつ病と診断された790人、診断されたことがない494人の各々の体内の25ハイドロキシビタミンDレベルを測定し、社会性グラフ化、日光、都市化、ライフスタイル、健康に基づいてデータ調査されました。
研究者は被験者の33.6%の人びとに25ハイドロキシビタミンDレベルが欠乏、あるいは不十分であることを発見し、その中でも現在うつ病の被験者は診断された経験がない人よりも25ハイドロキシビタミンDレベルが低く、更にその中でも25ハイドロキシビタミンDレベルが低いほど症状の重症度が高く、調査後の2年間にわたる追跡評価時のうつ病リスクも高かったことを報じています。
今回の研究調査が示す結論として、研究者らは25ハイドロキシビタミンDレベルが低いとうつ病の基礎となる関連性を認め、生物学的な脆弱性と関連しているいえ、うつ病の存在とその重症度にも関係していることを示していると結論付けられています。
ビタミンDは欧米で寒い地域に住む人びとにとっては冬の必需品として位置づける人も多く、冬の季節を迎える頃から多くの店頭にもビタミンDが販売されています。
それは冬期間中は日中に日光を浴びる機会がどうしても少なく、その影響が健康に与える影響を避けるためにビタミンDを補っていることが習慣化されたものです。
ビタミンDは太陽の光を外で20分程度浴びることで体内合成されるために太陽のビタミンと呼ばれています。
うつ病と不眠症の関連性を示す報告の中には太陽の光との関係も含まれることがありますが、それは朝起きて太陽の光を浴びてようやく身体が目覚める体内時計が動きだし、その15時間後にメラトニンが放出され始めることが睡眠にも影響をしていることが関係しているともいわれます。
参照:
Depression and VitaminD 2013 Research
Low VitaminD Related to Depression
MIlaneschi Y, et al. Mol Psychiatry, 2013 Apr. 9 【Epub ahead of Print】
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