有機ゲルマニウムと免疫
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自然界のゲルマニウム
ゲルマニウムは長年重宝されてきた植物や漢方に含まれて免疫と関連する成分から広くは海水にまで含まれる興味深い成分です。
もともとは石炭の研究がご専門だった浅井一彦工学博士が石炭に含有する不思議な力に着目したことがきっかけでゲルマニウム化合物の研究を進めていかれた訳ですが、同博士が言われるように石炭は古くから蓄積された植物が大地の沈下で海水に浸されることで長年にわたって空気から遮断された姿で変化したものであるために、石炭中に含有される植物には期待される何かがあると考えられたのもうなずけます。
自然界に存在するゲルマニウムでも特に多く含まれるのは自然環境にもよるものの浅井博士の報告では高麗人参が300ppm(1ppmは百万分の1)、山豆根で260前後のppm、さるのこしかけでは880ppm、クコの実で125ppm前後、花粉入り蜂蜜で6ppmという具合に漢方で免疫力を高めるといわれるような植物になるほどにゲルマニウムの含有量が高いことがわかります。
免疫と関わるゲルマニウム
白血球や赤血球は免疫と関連する指数としても知られるところですが、放射線を浴びて白血球も赤血球も通常の半分以下の数値になってしまったシロネズミにゲルマニウム錯塩を2週間にわたり毎日与えたことでそれらの数値が通常の状態まで戻ることや放射線を浴びたことで崩壊に近い状態にあった骨髄をはじめとする細胞が再生されることも報告されており、1967年の秋に水溶性の有機ゲルマニウム第一号となるカルボキシ・エチル・ゲルマニウム三二酸化物が浅井一彦博士の長年の研究によって開発されました。
全身における多発性リウマチと医師に診断されて動けない状態にあり、免疫が落ち込んでしまった際にも浅井博士は自身の開発したばかりの有機ゲルマニウムで快復されたことが同博士の研究に拍車をかけたことになったことも因縁の関係にあったのかもしれません。
病気の原因が酸素欠乏と関わりがあることは野口英世博士の晩年の言葉にも残されたほど知られるところですが、有機ゲルマニウム化合物がその免疫を左右する酸素に代わって体内で水素と結合して働きを終えた後に20〜30時間で排泄されると報告されていたことも浅井博士は自身の身体をもって体験されたことも偶然ではないように思えます。
慢性疲労との関係
アメリカでも有機ゲルマニウムは1986年を境に研究が加速することになりましたが、免疫が落ちた状態で慢性疲労症候群やうつなどについての報告が相次いだことが有機ゲルマニウムの知名度の向上につながりました。
日本でも知られるジェフェリーアンダーソン医学博士が最初に1987年2月の米国分子矯正医学学会で免疫とも関係する慢性疲労症候群やうつに関しての治験報告をおこなったことが慢性疲労と有機ゲルマニウムの研究や治療を他の博士にも広げることとなりました。実際にその後の学会でもニューヨークやカリフォルニア、カナダで活躍される慢性疲労の専門医の先生方からもインターフェロンを刺激することや免疫作用を高めるナチュラルキラー細胞の可用性を増加させる働きをもつ有機ゲルマニウム化合物が特に免疫系統をサポートする重要な化合物と報じられ、使用されることとなったことが専門誌にも掲載されています。
参考文献:
食と科学 第12−16号
ゲルマニウム物語 1−3
Journal of Orthoromolecular Medicine Vol.3 No.1 p29-31
有機ゲルマニウムについての説明