自然の法則に寄り添う食事や食生活と消化のアーユルヴェーダの考え
食事や食生活の中身は年を追う毎に変化してきていることがうかがえますが、私たちの身体が持つ働きは同じように変化できるわけではないことが報告されています。
世界最古ともいわれる数千年の歴史を持つアーユルヴェーダの考えでは自然の法則に沿った食事や食生活と消化についての考えが存在するようです。
アーユルヴェーダという言葉を聞くと、日本での一般的なイメージは美容業界のエステのような想像が最初に思い浮かぶくらいになっているのではないでしょうか?
メディアや電車、他の広告などによってそのようなイメージが先行しているように思いますが、本来のアーユルヴェーダの考えでは食べ物や食生活が身体を作る医食同源とカラダを全体やそのバランスがベースになっているようです。
特に食事や食生活の基本として消化についても考えられており、土台となっている教えのようなものが存在しているようですので、下記にご紹介いたします。
・食べ物の基本は新鮮な食材を食べる食事であり、残しておいた食べ物を再度温めたり、24時間以上置かれた食べ物は古いという考えが基本になっているようです。
そのために食事をする時は食べる分だけを料理し、食べ残しを次の食事に回すという考えは古さだけではなく、消化や臓器などに与える影響の観点からも無さそうです。
・前もってつくられた食べ物、加工された食べ物、パッケージに入ったような食べ物も同様に鮮度が無く古いことに加えて、消化の観点からも一般的には避けるようです。飲み物でも缶スープのような事前に調理されたものも同様と考えられています。
・同じような観点からもチーズのような古い食材も減らすことがおすすめされているようです。
・肉類や重みのある炭水化物類や油類のような食べ物を食べる適切な時間は昼食であり、特に昼食は正午から2時に食べること、夕食は夜7時までに食べ終え、睡眠前に食べると消化しにくいことからも食べないことが望ましいとのことです。
・食事の際には冷たい食べ物や飲み物は消化を弱めたり妨げたり、身体を冷やしたりすることからも、温かい食べ物や飲み物がおすすめされています。
・食事と食事の間は3~6時間程度あけることが望ましいようです。
・食事は消化や身体への負担を考えてもアーユルヴェーダの考えでは、お腹いっぱいまで食べずに、75%程度に抑えることがベストとのことです。
・食事をする時は、静かで心地良い場所を選ぶことがおすすめされています。
また、食べ物や飲み物は立ったまま、あるいはテレビを観るなどのながら食べではなく、座った状態で食べることに集中することが基本と述べられています。
上記は食べ物や飲み物が体内に入った場合の消化なども考えれたアーユルヴェーダの教えですが、考えてみると同意できる点が多く、日本でも少し前までは似たようなことが目上の家族から言われていたのではないでしょうか。
参考にした情報:
マイケル・オルムステッドアーユルヴェーダ博士
アーユルヴェーダの科学
プライス・ポッテンガー・ジャーナル 2017夏号 p.11-19