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抗菌や殺菌、除菌作用と健康

2015年01月26日

きれいにクリアー

日本では多くのメディアでの広告が功を奏しているからなのか、あるいは性分がきれい好きな人が多いからなのか、抗菌、殺菌、除菌をうたう家庭用品で溢れています。

家庭用品では固形石鹸、液体石鹸、手洗い用殺菌ソープ、シャンプー類や洗剤、歯磨き粉や口洗浄液、ウェットティッシュ、部屋やトイレ、衣類用除菌剤等さまざまなです。

また公共の場でも食事処からトイレにも抗菌や殺菌のために訪れた人が気軽に使えるものが設置されています。

それらは良い面ばかりではなく、知っておく点が存在することを証明した研究報告をお伝えしたいと思います。

 

2014年11月17日にアメリカで発行された国立サイエンスアカデミーによると、抗菌や殺菌用品に含まれるトリクロサンを長年にわたり使用することで、人体に深刻な影響を与える可能性があると指摘しています。

研究にはアメリカの国立公共衛生サービスからの資金も使用され、カリフォルニア大学デービス校の研究チームがとりまとめをして発表したものです。

 

トリクロサンと殺菌:

多くの家庭用品に含まれる殺菌成分のトリクロサンは他の成分と混ざることで肝臓毒素の強いリスクが存在し、ネズミを使用した研究では6ヶ月で肝臓に腫瘍が発生することを報告されました。

ネズミの6ヶ月というのは人間に換算すると18年なのだそうで、私たちの健康に大きな影響を与えかねないために現在アメリカのFDAでは精査が進められています。

日本では何年も経過してからの問題定義になるかもしれませんが、一般的な日本人、あるいは日本の家庭の方がきれい好きで抗菌や殺菌目的の家庭用品も多いために留意が必要です。

 

抗菌や殺菌が子供に与える影響:

大人よりも成長中の子供や赤ちゃんは身体も臓器も小さいために大人以上にトリクロサンの影響を受ける可能性があります。

実際に今回の研究でも授乳中の女性の母乳サンプルの97%で発見され、同じく尿内にも75%で発見されたと報じています。

 

私たち日本人は海外の人たちからすると必要以上にきれい好きに映っているようにも思えます。

健康のために考えることができるのはせめて抗菌や殺菌の頻度や量を減らすことで、例えば利用頻度が高くさほど影響を受けないハンドソープの使用を減らすことを中心に日頃から気にかけることの必要性が伝えられています。

 

 

情報源:

University of California SanDiego Health Sciences

The Commonly used antimicrobial additive triclosan is a live tumor promoter

PNAS. Nov. 17, 2014 DOI:10.1073/pnas 141911911

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