がん予防にがんを防ぐ食生活と生活習慣のおすすめ
日本では2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで命を落とす時代との報告があります。
アメリカでも以前は似たような高い確率でしたが、1991年からは徐々にがんで亡くなる人の割合は少しずつ減り続けました。
その背景にはアメリカ政府が持った危機感からの言動があったといわれます。
その1として、アメリカでは巨額の予算と膨大な資料と時間をかけて今までに病気にならないための研究を進めてきた実績があると言えます。
良く知られるところでは、1977年のマクガバンレポート、83年のチャイナスタディーに続き、近年では90年にがん予防のために発表されたがん予防に効果的な食品ピラミッド図のデザイナーフーズ計画、そして1991年の米国がん協会が中心となった一日5皿以上の野菜と果物の摂取をおすすめするファイブ・ア・デーと続いてきました。
直近である97年がん予防14か条が加わり、がんでの死亡率は右肩下がりになっているアメリカから私たちが得ることができるヒントがあります。
今回は日本でも国立がん研究センターが発表するがんを防ぐための12か条と共に生活に取り入れることでがんを予防するためのおすすめとなるのではないでしょうか。
がんを防ぐための12か条:
1 バランスのとれた栄養素を摂取する
2 毎日、変化のある食生活をする
3 食べ過ぎを避けて脂肪は控える
4 お酒はほどほどに
5 たばこは吸わない
6 適量のビタミンや繊維質を摂取
7 塩辛い物は少なめに、あつい物はさまして飲む
8 焦げた食品は避ける
9 かびの生えたものを避ける
10 日光に当たりすぎない(ただし、日光浴でつくられるビタミンDは、結腸直腸腺腫の再発防止などに有望の情報も)
11 適度な運動
12 身体を清潔に
国立がん研究センター発表
アメリカのがん予防14か条:
1 植物性食品を中心に未精製、未加工食品を摂取
2 肥満を避ける
3 適度な運動習慣
4 野菜や果物を1日400から800g
5 穀類、豆、芋、バナナを1日600から800g
6 お酒は控えめ
7 赤身の肉を控える 1日80g以下
8 動物性脂肪を控える
9 円分は一日6g以下
10 カビ毒に注意
11 腐りやすい食品は冷蔵庫か冷凍庫保管
12 食品添加物や農薬に注意
13 黒こげの食品は食べない
14 タバコは吸わない
近年とりわけ注目されるのは食べ物や食事の食生活やストレスや睡眠を含む生活習慣などの大切さです。
食事と栄養は、がんを発症するリスクを変える可能性のある重要な変更可能要素として最重要の優先順位とされています。
食べ物や食事とがん予防との関連性は大きいと言えそうです。
例えば、アメリカで多い乳がんや直腸がんを例に挙げると、乳がんと結腸がんの発生率の高さは、高脂肪、高エネルギーの食事、果物や野菜の摂取量の低さなど、多くの食べ物や食事のパターンと大きく関連していることが報告されています。
日本でも乳製品や高脂肪、高エネルギーの食べ物や食事の割合は以前に増して増えていることは周知のとおりです。
そのようなことからも、食べ物や食事の大切さやそれ以外のことも含め、健康のための指針として心得ておきたいものです。
参考にした情報:
- PMID: 30783074
- PMID: 30915435
- PMID: 8895992
追記:2020年9月4日