糖尿病の予防におすすめ
過去10年間で世界の糖尿病人口は倍増しています。
日本においても厚生労働省が発表する国民健康栄養調査を観る限りでは糖尿病とその可能性が否定できない人の数は1997年の1370万人から2012年の2050万人に増えていることがわかります。
糖尿病というと肥満の人がなりやすい病気と思われがちですが、アメリカと比較すると肥満率が36.5%程度のアメリカに対して日本の肥満率は上昇したとはいえ4.1%程度ですので9分の1程度の肥満率ですが、糖尿病になっている確率は3分の1程度であるあることからも、肥満だから、あるいは細いからといって糖尿病と直結するわけではないことがわかります。
アメリカに住む日本人を含むアジア人は糖尿病になる確率が自国に住んでいる場合よりも非常に高く、その割合は2倍以上と言われている点からも日頃の食事の内容が大きく関わっている可能性が高いとされています。
それは先程述べた1997年と2012年の日本においての厚生労働省の調査の数字を観ればわかりやすいのではないでしょうか。
食生活と予防
発展途上国はわかりませんが、少なくとも先進国においては所得やその時の経済状況が影響している可能性が大きな一因であることがわかってきました。
所得が高い場合よりも低い方が糖尿病になっていることが多く、日本では2012年の全日本民主医療機関連合会の発表によると世帯年収が200万円を下回る場合に糖尿病の割合は57.4%にもなっています。
逆に600万円を超えた場合は10.6%にとどまっており、その格差の大きさと糖尿病の確率が明確になっていることがうかがえます。
血糖値と食事
私たちが食べる食事に含まれる三大栄養素でいうと炭水化物や糖質が糖尿病と関係が深い血糖値として表現されています。
食べ物に含まれる糖分が腸で消化することでブドウ糖として表現されますが、そのブドウ糖は身体を動かす上で無くてはならないエネルギーの源であると同時に血液中のブドウ糖の濃度である血糖値が上がりすぎたり、上がっている状態が続くことでインスリンの働きがうまくいかなくなってくると慢性的に血糖値が高くなってしまい、糖尿病になるといわれています。
そのために予防をするには血糖値が上がりにくい状態を維持することが予防の近道ということになります。
予防のためのおすすめ
糖尿病を予防するためには食事の内容を見直すことが近道でおすすめです。
上記のようにブドウ糖が一気に上がることは避けたいために食事の内容や順番で緩やかな血糖値にしていくことが大切といえます。
最も血糖値が上がりやすい環境は外食をするとわかりやすいといえます。
例えば高いカロリーの食べ物を食事の最初にすると血糖値は一気に上昇しはじめることがわかっています。
ファーストフードが良い例ではないでしょうか。サラダ等を注文しない限り、最初からカロリーが高い食べ物を口にすることとなります。
血糖値が上がりやすい食材はカロリーが高かったり、油や糖分を多く含んでいる場合が多く、逆に血糖値を緩やかにするものは主に野菜類や果物類に多いといえます。
特に野菜であればサラダのように加熱していない場合は更に血糖値が上がりにくい状況ですので、コース料理でも先に生野菜を食べることは理にかなっていることがわかりますし、糖尿病の予防におすすめされる食材です。
何よりも身体は正直ですので、試してみるとわかりますが、最初にカロリーの高いものを食べた後はぼーっとしたり眠くなったり、お腹いっぱいになってもまだ何か食べたくなったり、2時間もすれば血糖値がジェットコースターのように急に落ちるとお腹がすきますので、身体の状況を良く観察してみることもおすすめです。