線維筋痛症へ慢性疲労から腸内フローラや自己免疫疾患
線維筋痛症と聞いてもピンとこないことが多いかもしれませんが、慢性的な痛みや関節痛やリウマチをはじめとする炎症、慢性疲労や便秘、甲状腺機能とホルモンバランスなどといわれると、線維筋痛症の人に多い症状として当てはまることも多いかもしれません。
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慢性的な痛み:
身体のどこかに痛みがいつもある慢性的な痛みを持つ人の数は増えているようで、アメリカだけでも1億人を超えていることが報告されています。
痛みという症状は体内の炎症を意味し、疾患の入口といわれ、症状に名前がついているもので知られる慢性疲労、自己免疫疾患、関節痛リウマチ、不安症、うつ病、便秘、腸管漏れ(リーキーガットシンドローム)、甲状腺機能症やホルモンバランス障害、パニック障害など近年一般的に増えている疾患と重なるために、線維筋痛症の診断がなされにくいと報じられています。
線維筋痛症の薬と治療:
線維筋痛症を長年にわたり自ら経験し、著名な病院にも長年かかったものの思うような結果が得られなかったことが自ら幅広い治療法を取り入れるようになったと語る世界的に知られるクリーブランドクリニックの院長であるマーク・ハイマン医学博士の分析によると、近年多くの人に診られる慢性疲労や自己免疫疾患、腸管漏れのLGS(リーキーガットシンドローム)、関節痛リウマチや甲状腺機能障害などは他の疾患と重なることが多い上、その中には複数の疾患を持っている人も多く、一般的な病院での10分以内で済んでしまう診察では的確な病名を当てることの方が珍しいのだそうです。
その理由もあり、UCLAが報告した際に医学会に衝撃を与えたといわれる線維筋痛症の薬の効果を実感しているアメリカ国内の人数は全体の25%を下回ると共に、他の75%の人は投薬数ヶ月以内には効果を実感できないままに元の症状に戻ってしまっていると線維筋痛症サミットでは伝えれていました。
痛みについて:
関節痛や筋肉痛がある場合に、私たちはつい関節部分や筋肉を疑いがちですが、専門家曰く、痛みは関節や筋肉そのものよりも実は脳からの指令によって引き起こされていることが多いとのことでした。
女性が持つ痛みの場合に多いのが、過去についての感情やトラウマ、意外にも腸内フローラや微生物の集まりであるマイクロバイオームの乱れから起こっている便秘や腸管漏れのLGS(リーキーガットシンドローム)などの影響も多いと報告されていました。
とりわけ脳からの指令は何を食べているかの選択によって大きく左右され、それは腸内への影響が大きいことが報告されています。
改善への道:
専門家医にかかりながら改善していくことが大前提であるものの、線維筋痛症患者を多く診てこられた専門家が行なう改善への道として、まずは多くの女性が抱えるとされる過去を振り返ってトラウマや後悔などと向き合って解放することから始めることも多いのだそうで、その後あるいは平行して、健康を大きく左右する食事の見直しで小麦粉等に含まれるグルテンフリーや乳成分フリーを中心とした食べ物についての指導を行なうことが一般的と報告されています。
それらはアレルギー反応をさせない、あるいは体内の炎症を広げたり、腸管漏れを悪化させないために最初に行なわれるステップで避けて通れない道としても知られており、腸内環境に働きかける身体の中心である腸内フローラや微生物の集合体であるマイクロバイオームと向き合うことが改善への近道として診られているからに他なりません。
グルテンを抜くグルテンフリー、乳製品を抜くこと、その他に食べ物を口に入れた時に発生する血糖値をいきなり上げない低GI(グリセミック・インデックス)値の食事、野菜や果物を豊富に含む食事などの食事法が最初におすすめされることで、腸内環境を整えることは、痛みや線維筋痛症に関わらずおすすめされることが多い食事法であり、「全ての病気は腸内から」と言われるように改善される際にも腸内環境と最初に向き合うことが近道のようです。
参考にした情報:
線維筋痛症サミット(米国) 2016年6月21ー22日
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