DHAやEPAのオメガ3と妊娠中の妊婦や赤ちゃんから小さい子供の脳に与える影響
魚に含まれるDHAやEPAで知られるオメガ3脂肪酸フィッシュオイルは妊娠をしている妊婦や授乳中、赤ちゃんや小さい子供の脳にどのような影響を与えているのかが新たに報告されました。DHAやEPAのオメガ3に限らず妊婦や子供の成長まで影響する脳との報告です。
私たちの身体は自然界の脂肪を長い歴史の中でも上手に取り入れてきました。
とりわけ脳内の60%以上は油でできている程、脳に大きな影響を受けることで知られるものの、マーガリンをはじめとする人工的な油でトランス脂肪酸などの摂取が増えたことで、花粉症やアレルギー反応など体内での炎症が起こりやすい状態にあり、腸の影響は脳内にも発生しており、油のバランスが今まで以上に崩れていることが報告されています。
アレルギー反応だけではなく、認知症やアルツハイマー、パーキンソン、自己免疫疾患、自閉症、ADHD、ALSなど近年よく耳にする症状や病気はいずれも脳を直接イメージできるものが多く、それらの数は縮まる気配を見せていません。
特に日本ではトランス脂肪酸などの規制も進んでおらず、その影響は大人だけではなく、脳の成長期にもある小さい子供や授乳中の赤ちゃん、更には生まれる前からはじまる妊娠中の妊婦の体内でも影響を受けていることが報じられています。
国が違えば事情も異なり、アメリカではトランス脂肪酸は厳しい規制をかける市も多く存在し、妊娠前から人工的な油や、水銀や重金属を多く含む魚介類をはじめとする食べ物が制限されることも多く、マーガリンやコーン油、キャノーラ、大豆油などの人工的あるいは健康に影響を与え得る避けられる一方で、妊婦や赤ちゃん、小さい子供や他の大人の脳や身体に良いとされる良質なオメガ3(DHAやEPA、亜麻仁油など)やオリーブオイル、ココナッツオイルなどの自然界の油を積極的に摂る動きが盛んです。
その動きに拍車をかけそうな新たな報告書がハーバード大学やタフツ大学から発表されています。
妊娠中の妊婦や赤ちゃん、小さい子供の脳の発達とDHAやEPAのオメガ3:
2,525人の子供を対象にした調査では妊娠中の妊婦が16ヶ月間前後の測定期間で、平均7.3ヶ月の間、DHAとEPAのオメガ3フィッシュオイルのサプリメントを摂取した女性において、その赤ちゃんや子供の脳神経の発展が良く、行動にも改善や差が見られたという報告です。
DHAやEPAのオメガ3だけではなく、妊娠中の妊婦や赤ちゃん、小さい子供が何を食べるかは後々に大きな差が生じるために、DHAやEPAなどのフィッシュオイルに限らずいえることですが、人工的な油を避け、良質な油や腸内をきれいに保つ心がけをすることが大切です。
日本人が摂取しやすい魚や野菜などを利用した伝統的な和食は、炎症を起こしにくいとされています。
野菜、果物、脂質を中心としたバランスの良い食事をすることで、赤ちゃんや子供が成長してからの脳や腸をはじめとする健康度にも差が出ることが考えられます。
参考資料:
The FASEB Journal Vol. 30, Number 1, supplement 295.5
Effects of Omega-3 supplementation during pregnancy and youth on neurodevelopment and condition in childhood.
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2022年10月18日更新