心配や不安、うつ予防や脳には食べ物
4人に1人が心配や不安をはじめとする精神的な不安定さと結びつくうつ症状を経験するともいわれる時代となり、最近の大掛かりな調査では、心配性や不安症、うつの症状など脳に関わる予防や改善のヒントはやはり食べ物にあることが報告されました。
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脳に関わる精神的な心配性や不安症、うつ症状の実態:
26.2%: この数字は18歳以上の人で、一年間に精神的な症状があると診断される全体の割合で、統計上では4人に1人は精神的に不安定となるうつ症状を発症する計算となります(CDC:米国疾病予防管理センター)。
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精神的に不安定になりやすい?40〜59歳の女性:
同センターの報告では、、楽観的と思われるアメリカ人でさえ、40〜59歳の女性の約4人に1人にあたる23%の女性は抗うつ剤や精神安定剤を摂取していることになります。
そして、性別や年齢に関係なく、1988〜94年の期間中と、2005〜2008年の統計によると、その間に抗うつ剤や精神安定剤を服用する人の数は、400%増えたと報告されており、米国では12歳以上の約11%の人びとにあたる3000万人以上もの人が、それらの薬のお世話になっていることを伝えています。
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心配性や不安症、うつ症状など脳と食べ物:
定評のある専門誌の調査報告によると、カロリーや甘味が高い加工食品や精製された小麦粉や砂糖、揚げ物、質の悪い油などを多く含む加工食品の食べ物の消費が増える程にうつ症状等の脳に関連する症状に発展しやすいことがわかっていると伝えてられています。
その一方で、野菜や果物、魚など加工されていない食べ物の摂取量が多いその食べ物全体をいただくいわゆるホールフーズを多く食べる人は精神的安定度が高い傾向にあると伝えています。
先日受けた専門家による後援会では、健康な脳に関係する大きな栄養素として、ビタミンミネラルの中でもマグネシウムや亜鉛、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンD、それらの他にもビフィズス菌やプロバイオティクス、EPAやDHAのフィッシュオイルをはじめとするオメガ3脂肪酸、5−HTP、SAMe(サミー)、セラトニンがこううつに関連していると説明されていましたが、それらの多くは私たちが普段口にしている食べ物で補うことができる栄養素です。
脳と腸は直結している点、脳は第二の腸と言われる点、抗生物質をはじめとする薬の中には腸内環境を崩しやすく、その腸内環境への影響は1〜12ヶ月間続くことがあることなどを考えても、予防が大切で、食べ物を選択することから、始まるといえます。
Adbaraly TN. Dietary and depressive symptoms in middle age. British Journal of Psychiatry 2009 Nov. 195(5). pp.408-413.
2016年1月4日 Functional Forum カリフォルニア州オレンジカウンティーにてハイラ・カス医学博士