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なぜ日本に胃がんと糖尿病が多いか

2014年10月20日

健康

日本は同じ先進国の中でも胃がんにいたっては発生率がアメリカの10倍もの人がかかっている病気であることがわかっています。

また糖尿病についてはアメリカ人の方がメタボも肥満の人も圧倒的に多いにも関わらず、日本人の方がアメリカの2倍もの人が糖尿病を発症しているという報告があります。

その答えをアメリカで一番有名といわれるファミリードクター(家庭医)のジョエル・ファーマン博士は私たち日本人の食生活の変化にあると説いています。

 

恵まれた日本の伝統食と海外人気

日本の伝統食は今となって全般的にアメリカや他の国々でも人気が高く、美味しいだけではなく健康食でも知られるのは周知のとおりです。

味噌や醤油、納豆をはじめとする発酵食品も今となっては流行を超えて浸透したようにさえ思えます。

食べ物だけに限らず、例えば緑茶に関しては最も健康的な飲み物のイメージさえあるかもしれません。

緑茶や抹茶など日本の伝統飲料に含まれる成分は海外でも人気が高止まりし、抹茶にいたっては抹茶入りのスイーツを海外からの観光客がまとめ買いをするシーンを時折目にするほどです。

海外では日本の伝統食材や飲料などの素材が健康的であることからも恩恵を受けようと積極的に体内に取り入れようとする人が増えていることも理解できるのではないでしょうか。

 

変化する日本の食卓

日本食文化の海外人気とは反対に日本国内では先人から伝わってきた食文化の消費に変化が起こっていることは国内外共に認めざるを得ません。

お米の消費が落ちたことは何度も報じられているところですが、野菜や果物の摂取も同様のようです。

日本の総務省の家計調査の調べでは一人当たりの生鮮果実の一年間あたりの購入量が年を追う毎に減ってきていることがわかります。

1993年には12.2kgの果物を一人あたり消費していたのだそうですが、20年経過した2013年の年間購入量にいたっては15%あるいは2キロ減少して10.2kgの消費にとどまっていることが報告されています。

 

日米における公民

冒頭にもお伝えしましたが、日本では胃がんも糖尿病においても依然として発症率が高く、アメリカでは昔から胃がんは少ないものの、がんの発症率は90年代から低く推移していますし、糖尿病発症率も高くならずに低い状態を維持している内容の報告があります。

アメリカでは民間だけでなく大統領や婦人が先頭に立って健康改善のためにアピールする活動に参加をすることもニューヨーク市のように市長がなんとか膨れ上がった医療費を削減して予防するように働きかけるためにも様々な規制をおこなってきました。

公共の場での禁煙もたばこにかける税金を高くしたことも販売を規制したことも、レストランでのカロリー表示規制も健康を害して発がん性が確認されるトランス脂肪酸の使用禁止などは良く知られるところではないでしょうか。

日本のように恵まれた国民皆保険や、安い医療費で手軽にすぐにかかれる病院も身近に存在しているわけでもありません。

アメリカは医療費も高く、多くの方は保険にも入っていないこともあり、民間以上に公的な役割も大切になっていることがわかります。

 

胃がんや糖尿病に関係する食事

胃がんにかからず他のがんや疾病、糖尿病についてもしかりですが、現代の平均的日本人の食事の内容を見直すタイミングに差し掛かっているといえるのかもしれません。

食事の中身の比率は白米が21%、小麦が16%、そして精製食が33%とされることから、それらを合計すると70%にも達します。

野菜や果物、種子等の健康的な内容はカロリーベースでは、8%にとどまっていると分析されています。

100年前の日本ではお米も塩の摂取も多かったのは変わりませんが、野菜や果物、発酵食品を食べる量が減り、それにかわり精製された食や小麦粉の摂取が大幅に増えたことが糖尿病にもがんにも関係していると思われます。

日本では政府がリードをする立場にない以上、個々にかかってきますが、食に関しても選択肢がある以上、個々で見直していく時期にきています。

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