栄養価の高い健康的な食事は炎症や慢性的な痛みを和らげる?
3か月以上続く慢性的な痛みは、世界人口の約30%に影響を与えています。
そんな中、最近の研究で、栄養価の高い食品を豊富に含む食事が痛みの軽減につながる可能性があることが判明したそうです。
そして特に女性において、その傾向が強いようです。
研究では、体脂肪に関わらず、食事の質だけが痛みに直接影響を与えることがわかったようです。
中でも特に、抗酸化物質を豊富に含む食品を食事に加えることが痛みの軽減につながることを示唆しているようです。
食事と痛みの関係について探ります。
慢性的な痛みを軽減する可能性のある食事
3か月以上続く痛みは、慢性的な痛みと定義されています。
慢性的な痛みの原因は多岐にわたりますが、研究では、体脂肪と慢性的な痛みの間に強い関連があることが示されているようです。
体重増加が痛みを悪化させ、痛みが体重増加の一因となるという悪循環を生み出すこともあるようです。
しかし、最近の研究では、食事の質が体重とは関係なく痛みに影響を与える可能性があることが明らかになっています。
質の高い食事は、ビタミン、ミネラル抗酸化物質が豊富な、栄養価の高い食品を指すようです。
このような食事は痛みの原因として知られている全身性炎症を軽減することをサポートします。
体内の炎症と酸化ストレスを最小限に抑え、慢性的な痛みを軽減することができるそうです。
対照的に、炎症と酸化ストレスを大幅に増加させ、痛みを悪化させ、痛みを長引かせる可能性がある食品は以下のような食品です。
-精製炭水化物
-飽和脂肪の多い食品
-添加糖分の多い食品
食事の質が炎症と酸化プロセスへの影響を通じて痛みに直接影響を与えることを念頭に、食品選びをすることが大切なようです。
食事の質は男性と女性で異なる影響を与える?
食事による痛みへの影響は、特に女性においてその傾向が強いようです。
女性の場合、食事の質の向上は痛みの減少と強く関連している傾向にあるようです。
さらに、女性の場合、食事の質の向上は体力の向上と関連していました。
男性に比べて女性は、様々な面で繊細に影響を受けやすい傾向にあるようですので、食事は特に留意したい部分かもしれません。
慢性的な痛みの管理に役立つ可能性のある食品
研究では、果物、野菜、赤身のタンパク質、穀物などの「コア」食品を多く摂取した女性は、痛みのレベルが低いことが報告されています。
専門家によると、これは果物、野菜、健康的な脂肪などの食品の抗炎症性および抗酸化特性によるものと考えられ、痛みの経路を緩和し、体重に関係なくメリットをもたらす可能性があるとのことです。
慢性的な痛みの管理をサポートするためは、次のような強力な抗炎症特性を持つ食品を食事に取り入れることがおすすめされています。
-ベリー類
-エキストラバージンオリーブオイル
-ピーマン、トマト、ニンジン、ブロッコリーなどの濃い緑色の野菜
-サーモンやマグロなどの脂肪分の多い魚
-ナッツ類と種子類
-全粒穀物
-ヨーグルトなどのプロバイオティクス
これらを食事に取り入れることで、痛みの重症度を軽減し、全体的な健康状態を改善できるかもしれません。
炎症や酸化ストレスを調節する食事パターンにも注目すべきかもしれません。
例えば、地中海式食事や、DASHダイエットなどの抗炎症食などがおすすめされるようです。
抗酸化物質やオメガ3脂肪酸が豊富な食品に加えて、プロバイオティクス、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富な食品を取り入れることがコツであるようです。
慢性疼痛管理への総合的アプローチ
専門家によると、女性は報告された疼痛の軽減がより大きかったが、栄養豊富な食事をとった男性もいくらかの緩和を経験したそうです。
この研究結果は、食品を薬として考えると言う考え方にもつながります。
通常の治療法に加えて痛みを抑制する方法の一つとして食事の見直しをすることは、早期の改善につながるかもしれません。
食生活を楽しみながら痛みの管理もできるとしたら、理想的なことかと思います。
特に慢性的な痛みを感じている時期には、調理方法などを工夫しながら抗炎症の働きがある食事を積極的にいただきたいですね。
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