腸漏れリーキーガット症候群と乾癬(かんせん)の関係とは?
腸漏れや腸管漏れの症状はリーキーガット症候群と呼ばれます。
そのリーキーガット症候群と乾癬(かんせん)の症状についてお伝えします。
一見すると、リーキーガット症候群と乾癬(かんせん)は大きく異なる2つの疾患のように見えます。
ですが、健康は腸から始まると考えられているため、何らかの関連があるのでしょうか?
リーキーガット症候群と乾癬との関係について見ていきます。
乾癬(かんせん)とは?
乾癬は、皮膚細胞のターンオーバーが普通よりも極端に速すぎることを特徴とする慢性自己免疫疾患です。
通常は、ターンオーバーにより古い皮膚が剥がれ落ちますが、乾癬では皮膚細胞は剥がれ落ちず、皮膚の表面に継続的に蓄積します。
これにより、皮膚に、乾燥した鱗状の厚い斑点が発生します。
乾癬の主な症状には次のようなものがあることが報告されています。
-皮膚に、銀色の鱗屑のようなもので覆われた盛り上がった赤い斑点が現れる
-皮膚が乾燥してひび割れる
-灼熱感
-爪が厚くなったり、陥凹したりする
-痒み
-痛み
-関節の腫れ
-関節のこわばり
皮膚の疾患のため移るのではとも思われがちですが、乾癬は伝染することはありません。
腸漏れリーキーガット症候群とは?
リーキーガット症候群は腸管透過性とも呼ばれ、腸の内壁が損傷して、老廃物が血流に漏れてしまう疾患です。
老廃物には細菌、毒素、未消化の食物などが含まれるため、健康を非常に害する恐れがある怖い疾患の一つです。
腸漏れリーキーガットは、以下の状態が原因で起こる可能性があります。
-炎症性腸疾患
-セリアック病
-1型糖尿病
-HIV
-敗血症
また、上記のような疾患を持つ方でなくとも、次のようなよくある原因も腸管漏れの一因となるとも考えられています。
-不健康な食事
-慢性的なストレス
-毒素の過剰摂取
-腸内細菌の不均衡
専門家によると、腸の漏れが自己免疫反応を引き起こす可能性があり、これが下記のような全身の健康問題につながる可能性があることでも知られています。
-胃腸のトラブル
-慢性疲労症候群
-乾癬や湿疹などの皮膚疾患
-食物アレルギー
-関節炎
-偏頭痛
腸漏れと乾癬の関係は?
確かに、腸漏れリーキーガット症候群と乾癬には、直接的な関係は見当たらないかもしれません。
しかし、タンパク質が腸から漏れると、体はそれを異物として認識します。
すると、体は乾癬という形で自己免疫炎症反応を引き起こし、それらを攻撃しようとすることが知られています。
乾癬は炎症性皮膚反応を引き起こす自己免疫疾患です。
このようにして、この2つの疾患が関連している可能性は十分にあります。
リーキーガット症候群の治療
米国のNatural Medicine Journalによると、これらの症状を治療する最初のステップは腸管漏れの根本的な原因を治療することだそうです。
たとえば、クローン病や潰瘍性大腸炎による腸の炎症を軽減するためには、まず食生活の変更を試みることが重要とされます。
食生活の変更により腸内細菌のバランスが改善されると、腸のバリア機能も改善する可能性が大いにあります。
また、研究によると、次の治療法が腸漏れの治癒に役立つ可能性があります。
–ケルセチン、イチョウ、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化サプリメント
–L-グルタミン、ホスファチジルコリン、ガンマリノレン酸(オメガ6)などの腸粘膜の健康をサポートする栄養素を含む亜鉛サプリメント
-植物酵素
–プロバイオティクス
-食物繊維
また、治癒効果のある食品を食べると腸漏れが治る可能性があるとも言われています。
例えば次のような食品を試してみると良いかもしれません。
-骨スープ
-生乳製品
-発酵野菜
-ココナッツ製品
-発芽種子
このように、乾癬があり、腸漏れが関係していると思われる場合は、まずは腸漏れの治療法について検討することが良さそうです。
自宅でできる食事療法をまずはお試しいただき、必要があれば医師に相談することも良いかもしれません。
寒い季節を迎えると、乾癬の症状はより厳しくなる可能性があります。
まずは体の内側から変えてみることがおすすめといえます。
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引用文献:
What’s the Connection Between Leaky Gut Syndrome and Psoriasis?