歯を磨くのは1日2回?おすすめされる理由?
歯磨きは通常、虫歯や歯周病の予防のために行う方がほとんどかもしれません。
しかし、研究によると院内肺炎の発生率は、1日2回の歯磨きで低下する可能性があるようです。
歯磨きと肺炎との関連について探ります。
なぜ歯磨きが何か違いを生むのでしょうか?
ハーバード大学主導の新たな研究によると、重篤な入院患者は、1日2回の歯磨きをすれば院内肺炎を発症する可能性がはるかに低いことが示唆されているようです。
また、1日2回の歯磨きをする習慣のある患者は、人工呼吸器が必要になる時間が短く、集中治療室(ICU)からより早く退院できるとのデータもあるようです。
そして、同様の歯磨きをしていない患者よりもICUで死亡する可能性が低くなることも報告されています。
この理由として、ハーバード大学歯学部のTien Jiang博士は、「歯磨きが多くの悪い結果につながる可能性のある細菌を取り除くことは理にかなっている」と述べているようです。
歯の歯垢は非常に粘着性があるため、口をすすぐだけでは様々な細菌を効果的に取り除くことはできないようです。
食べかすだけでなく、歯や口内に付着した様々な細菌を除去することは、歯磨きにしかできないことのようです。
入院すると、一定の患者は感染症にかかるようですが、中でも肺炎は、入院中に発症する主要な感染症の1つとして認識されています。
肺炎にかかると、片方または両方の肺の気嚢(肺胞)が液体や膿で満たされ、咳、発熱、悪寒、呼吸困難を引き起こします。
さらに、米国では院内感染肺炎を発症した人の約8%が肺炎それにより死亡していることも報告されているようです。
研究はどのように行われたか?
この研究は、約2,800人の患者を対象として行われました。
研究では、毎日2回歯磨きをした重症入院患者と、そうでない患者の状態を比較したようです。
その結果、1日2回の歯磨きを受けるように割り付けられた研究参加者は、院内肺炎を発症する可能性が33%低かったそうです。
これらの影響は、人工呼吸器を使用している人々にとっても有効で、歯を磨くと、混交呼吸器を必要とする時間が短くなったという報告もあります。
全体として、研究参加者は、1日2回の歯磨きにより、ICUで死亡する可能性が19%低く、集中治療室からより早く出ることができたことも報告されています。
ただし、1日3回以上歯を磨くことは、特にさらなる利点にはつながってはいないようです。
歯磨きは院内肺炎をどの程度具体的に予防できますか?
入院患者の肺炎は、細菌、真菌、ウイルス、その他の微生物など、700種類以上の細菌を口に吸い込むことで発生することがよくあるようです。
さらに人工呼吸器を装着した患者は、細菌の一部を正常に除去する方法を失うとのことです。
入院していない場合も、歯磨きは健康に有効なのでしょうか?
それは、もちろん有効との説明がされています。
外を歩けば多くのウイルスがあり、約300の病気や状態が何らかの形で口腔の健康に関連していると考えられています。
口腔の健康状態が悪いと、健康問題を引き起こし、他の問題を悪化させる可能性が高まります。
そして発生率を上げたり、悪化させたりすることもあるという報告もあります。
例えば、歯周病や歯の喪失がある人は、心臓発作の発生率が高くなることが報告されています。
また、歯周病がコントロールされていない人は、通常、血糖値のコントロールがより困難になるとも考えられています。
今後の見通し
歯磨きは院内肺炎を予防し、心臓病などの疾患からも身を守ることがわかりました。
健康な体のために、今後はお見舞いの品に歯ブラシを追加したり、また、自分のためにも歯ブラシを持参すべきかもしれません。
また、病院にお見舞いに行く時だけでなく、日常的に歯ブラシをお持ちいただくことを習慣づけるとよりおすすめで良いと言えるのかもしれません。
毎日2回以上歯を磨くことが、より一層の予防と健康につながるということであれば、是非そのようにして、健康的な歯と体を手に入れたいものです。
歯を磨くときには、歯をきれいにするというより、全身健康のためと思いながら磨くことがおすすめで理にかなっているために良さそうです。
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