下痢型過敏性腸症候群と乳酸菌ビフィズス菌プロバイオティクス株やサッカロマイセスブラウディの関連性
下痢及び下痢型過敏性腸症候群と診断される大人や子供の数は日本国内においても増加した状態が続いている様子です。
一般的なアレルギー性の原因の場合は、対処法として下痢止め薬が処方されたり、プロバイオティクス株が出されたり、アレルゲンやアレルギー反応を示す食品群の制限をしながら様子を観ることが一般的とされています。
それらの多くは、早期に開始することで、胃腸炎などの予防策にもなっていることが報じられています。
側に子供の下痢や下痢型過敏性腸症候群が続く場合は、不登校などに発展することも少なくなく、それらの症状を早く抑えることがおすすめされています。
報告されている文献から、有用性があるケースとそうではない場合も含めた報告をご紹介します。
下痢型IBS症状についての例:
最初に紹介するランダム化二重盲検プラセボ対照試験では、80人の下痢型IBS症状と持つ患者さんに8週間にわたって、乳酸菌およびビフィズス菌プロバイオティクス株および短鎖フラクトオリゴ糖類の調剤とプラセボ剤を投与する群に無作為に振り分けられた調査です。
この調査では、4週間後と8週間後の排便習慣においてどのように変化したかの結果を観て判断された内容でした。
結論としては、この調査では、乳酸菌およびビフィズス菌プロバイオティクス株および短鎖フラクトオリゴ糖類の調剤を摂取した群の方が、プラセボ群よりも大幅に改善された結果が導かれたとのことでした。
具体的な改善症状としては、残便感、鼓腸、痛み、便圧、下痢便の分野において、症状の大幅な改善が報告されたとのことです。
小児急性胃腸炎の例:
小児急性胃腸炎に対するプロバイオティクスの有効性の有無について調査された文献です。
急性胃腸炎(AGE)の症状はとても厄介な小児疾患で知られています。
高所得層の子供になればなるほど、一般的には急性胃腸炎(AGE)の症状にプロバイオティクスが使用されている報告です。
対象の子供人数は1770人で、うち半数がプロバイオティクス類を摂取、残りはプラセボ製剤の摂取でした。
測定のスケールは、中等度から重度の胃腸炎の有無や頻度を実施前後で分けられたものでしたが、結論としては、急性胃腸炎を患っている生後3~48か月の小児においての結果は、大差は出なかったという内容でした。
急性下痢症状の例:
急性下痢とプロバイオティクスを用いた試験についてです。
小児の急性下痢を治療するためのプロバイオティクスに関するランダム化臨床試験 (RCT)が13,443人の子供を対象に行われたものです。
その調査ではラクトバチルス菌、ビフィズス菌、サッカロマイセスブラウディ、乳酸菌菌種とビフィズス菌種で比較調査されました。
結論としては、プラセボと無治療と比較した場合において、2日以上続く下痢のリスクを有意に減少させたのがサッカロマイセスブラウディとプロバイオティクスのラクトバチルス菌との結果ということでした。
とりわけ、サッカロマイセスブラウディについては、比較した場合の下痢の維持期間と2日以上続く下痢のリスクの両方で軽減するのに、最も効果的だったことが示されました。
抗生物質関連の下痢の予防の例:
抗生物質関連の下痢の予防のための調査報告についてです。
報告では参加者11305人を対象にした調査で、比較した結果、最も効果的だったのはプロバイオティクスと、抗生物質の同時投与によって、リスクを37%軽減することが示唆されました。
なお、基準を用いたエビデンスの全体の品質については、中程度とのことでした。
まとめ:
今回抽出した4例の調査報告では、4例中3例において、ある程度の下痢とIBSと過敏性腸症候群については、プロバイオティクス株やサッカロマイセスブラウディを試してみる価値があることを示した結果となりました。
プロバイオティクス類は沢山市場に出ていますが、乳製品由来のものや添加物の種類によっては、更なる症状の悪化を招く可能性もあることからも、専門家に相談しながら進めることがおすすめと言えます。
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キーワード:下痢、下痢型過敏性腸症候群、IBS、急性胃腸炎、プロバイオティクス、サッカロマイセスブラウディ
参照文献:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8259780/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32635661/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34959871/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34385227/