甲状腺機能亢進症でおすすめの食べ物とは?
近年、甲状腺の機能が低下または過剰になる人が増えているようです。
甲状腺の疾患の一種である甲状腺機能亢進症は、甲状腺が甲状腺ホルモンを過剰に産生する疾患です。
そんな甲状腺機能亢進症は、食事の影響を受ける可能性があるようです。
食事が甲状腺機能亢進症にどのような影響を与えるかについて探りながら、おすすめの食品を見ていきたいと思います。
甲状腺機能亢進症とは?
甲状腺とは、喉の前面にある蝶が羽を広げたような形の器官です。
甲状腺からは、細胞の代謝率を上昇させる働きをもつ甲状腺ホルモンが分泌されます。
甲状腺の疾患の一種である甲状腺機能亢進症は、甲状腺が甲状腺ホルモンを過剰に産生してしまいます。
その症状には、体重減少、不安、発汗、頻繁な排便、睡眠困難、筋力低下などがあります。
甲状腺機能亢進症としてもっとも一般的に知られているのは、バセドウ病と呼ばれる自己免疫疾患です。
食事は、すべての健康に影響を与えると考えられていますが、甲状腺ホルモンの生成と甲状腺の機能の両方にも影響を与える可能性があることがわかっています。
おすすめの食べ物
以下の食品は、甲状腺機能亢進症の人にとって有益と言われているものの一部です。
1.低ヨウ素食品
低ヨウ素食とは、1 日あたりのヨウ素摂取量が 50 マイクログラム (mcg) 未満の食事を指します。
ヨウ素の含有量が少ない食べ物や飲み物には次のようなものがあります。
-白身の魚
-生野菜または冷凍野菜
-ハーブやスパイス
-植物油
-砂糖、はちみつ、メープルシロップ
-ジャム、ゼリー
-ナッツ
-レモネード
-ビールとワイン
-牛肉、鶏肉、牛肉、羊肉
-フルーツ
2.アブラナ科の野菜
一部のアブラナ科の野菜には、甲状腺ホルモンの生成を減少させ、甲状腺によるヨウ素の取り込みを減少させる可能性がある化合物が含まれていると言われています。
おすすめのアブラナ科の野菜には次のようなものがあります。
-芽キャベツ、キャベツ
-からし菜、カブの根菜類
-ケール、ルッコラ
-大根
-チンゲン菜
-カリフラワー
-ブロッコリー
3.セレンを含む食品
セレンは、体が甲状腺ホルモンの代謝などの際に必要とされる微量栄養素です。
研究によると、セレンは甲状腺眼疾患などの自己免疫性甲状腺疾患の症状の一部を改善するのに役立つ可能性があるようです。
セレンが豊富な食品には次のようなものがあります。
-ブラジルナッツ
-米
-白身魚
-ベイクドビーンズ
-オートミール
-ほうれん草
(マグロ、オヒョウ、エビ、ハム、卵黄、カッテージチーズなどのセレンが豊富な他の食品にはヨウ素が多く含まれており、高ヨウ素となり影響を与える可能性があるそうです。)
4.鉄分を含む食品
鉄は、赤血球が体内の他の細胞に酸素を運ぶのを助け、甲状腺の健康にとっても重要な栄養素です。
鉄分の適切な摂取量を維持するためには以下の食品がおすすめです。
-レーズン
-ダークチョコレート
-牛肉、鶏肉、豚肉
-ほうれん草
(鉄分が豊富な一部の食品にはヨウ素も多く含まれており、高ヨウ素となり影響を与える可能性があるそうです。)
5.カルシウムやビタミンDを含む食品
甲状腺機能亢進症と骨密度の低下との間には関連性があり、骨粗鬆症を引き起こす可能性があることもわかっています。
カルシウムとビタミンDはどちらも骨の健康にとって重要な栄養素です。
カルシウムが豊富な食品には次のようなものがあります。
-牛乳(1日1回まで)
-ブロッコリー
-ケール
-チンゲン菜
ビタミンDの優れた供給源となる食品は多くありませんが、次の食品にはビタミンDの一部が含まれています。
-干しシイタケ
-サーモンとマグロ
-牛乳および一部の強化乳製品(ラベルを確認してください)
-強化シリアル
(これらの食品にもヨウ素も多く含まれており、高ヨウ素となり影響を与える可能性があるため、総ヨウ素摂取量が 50 mcg 未満であることを確認する必要があるかもしれません。)
ビタミンDについては、太陽に浴びることで体内で生成されるために、日光浴もおすすめです。
特に朝の時間帯には、身体の目覚めに加えて、16時間程度した後には睡眠や免疫機能と関わるホルモンのメラトニンを出してくれるため、朝の散歩がとくにおすすめです。
6.スパイス
研究によると、ターメリックや青唐辛子などの特定のスパイスが、甲状腺機能亢進症を含む甲状腺疾患の頻度の減少と関連付けられているそうです。
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