明確な理由もなく常に疲れを感じている場合の原因や対処法
疲れすぎて何もできないという経験は誰もが持っているかもしれません。
疲労とは単に眠気を感じるだけでなく、疲労感や脱力感の身体的な要素、集中力の欠如などの精神的な要素、モチベーションの欠如などの感情的な要素も含まれます。
倦怠感の原因は、風邪やインフルエンザ、過労、食事不足、ストレス、座りがちな生活習慣など、明らかな場合があります。
また、年齢や生活の変化などによって引き起こされるものもあります。
明確な理由もなく常に疲れを感じている場合にはどのような原因が考えられるのでしょうか?
考えらえる原因
-貧血
貧血は、血液の赤血球が少なすぎるか、ヘモグロビン(血流を介して酸素を輸送するタンパク質)が少なすぎる場合に発生します。
れにより、体が十分な酸素を供給できなくなり、疲労感、倦怠感をはじめさまざまな症状が現れることがあります。
貧血の原因はさまざまで、鉄分の不足、過剰な失血、赤血球の破壊、自己免疫疾患などがあります。
予防には、鉄分が豊富な食事やビタミンB12、葉酸の摂取が重要です。
-心臓病
心臓病は、心臓の血液の送り出し効率を低下させ、肺に液体をもたらす可能性があります。
このように肺に液体が溜まる状態は、心不全と呼ばれ、呼吸困難や息切れなどの症状が現れることがあります。
これにより、息切れを引き起こし、心臓や肺への酸素供給が減少し、疲れを感じる可能性があります。
-甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症は、甲状腺が十分にホルモンを生成できない状態を指します。
甲状腺の活動不足は、疲労感や、体重増加、脱力感、乾燥肌、冷え感、便秘などの他の症状を引き起こす可能性があります。
-睡眠障害
睡眠障害は、翌日に疲れを感じさせます。
睡眠障害の最も一般的な2つは、不眠症と睡眠時無呼吸症候群です。
不眠症では、眠りにつくのが難しい、眠り続けるのが難しい、または質の高い睡眠をとるのが難しい場合があります。
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が一時停止し、多くの場合数秒間続くか、呼吸が浅くなることを特徴としています。
また、むずむず脚症候群や、過活動膀胱や前立腺肥大など、夜間に何度もトイレに行く必要がある状態など、睡眠を妨げる問題もあります。
-薬
特定の血圧薬、抗うつ薬、抗不安薬、抗ヒスタミン薬など、一部の薬の副作用により疲れを感じる可能性があります。
-ホルモンの変化
閉経期の女性では、テストステロンやエストロゲンのようなホルモンのレベルが低下します。
これにより、疲労をはじめさまざまな身体的変化が起こることがあります。
-軽度のうつ病または不安神経症。
うつ病や不安神経症などのメンタルヘルスの問題は、疲労をはじめとするエネルギーの低下を引き起こす場合が多いようです。
-慢性疲労症候群。
休息によっても改善しない、重度の長期にわたる倦怠感は、慢性疲労症候群の兆候である可能性があります。
慢性疲労症候群は、身体的または精神的な活動によって悪化する可能性のある深刻な倦怠感を特徴とする障害です。
慢性疲労症候群の原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因、感染症、ストレス、免疫系の異常などが関与している可能性があるとされています。
疲労の日常生活での治療方法
疲労はとてもつらいけれど、病院に行く時間がない、または行ったほうが良いかどうか判断できないといった場合もあるかもしれません。
ここでは、つらい日常の疲労を自分で治療する方法をご紹介します。
-運動
定期的な身体活動を導入すると、ほぼ確実にぐっすり眠ることができます。
また、細胞が燃焼するためのエネルギーを増やし、体内に酸素を循環させます。
こうしたことにより疲労が緩和されることが期待できます。
まただし就寝前2時間以内に運動をすると、眠りにつくのが難しくなると言われています。
-食事
グリセミック指数(GI値)が低い食品を含む食事は、単純な炭水化物や精製されたでんぷんを食べた後に通常発生するエネルギーの遅れを避けるのに役立つかもしれません。
グリセミック指数が低い食品には、全粒穀物、高繊維野菜、ナッツ、オリーブオイルなどの健康的な油などがあります。
高炭水化物食品はグリセミック指数が最も高く、たんぱく質と脂肪はグリセミック指数が低い傾向にあります。
-アルコールを制限する
アルコールには鎮静作用があり、エネルギーを衰えさせます。
もしお酒を飲むなら、エネルギーが衰えても構わない時間に適度に飲むようにしましょう。
また、寝る前の飲酒は特に睡眠の質を下げると言われています。
寝る前の飲酒も避けるようにしましょう。
-水分補給
体が脱水状態にある場合、最初の兆候の1つは倦怠感と言われています。
冬でも、一日中水を飲むことを心がけましょう。
米国の医学研究所では、男性は1日あたり約15カップ、女性は約12カップの水分摂取を目指すことを推奨しています。
お茶や水などの飲み物のほかに、キュウリ、カボチャ、イチゴ、柑橘系の果物、メロンなど、最大90%が水分である液体の多い果物や野菜から水分を摂取することもできます。
-睡眠を制限する
もし、自分の疲労が睡眠不足に関係していると思われる場合は、いったん睡眠時間を減らしてみてください。
この方法により、結果眠りにつくのが容易になり、長期的にはより安らかな睡眠が促進されます。
特に、日中の昼寝は避けることをお勧めします。
-ストレスをコントロールする
ストレスによる感情は、大量のエネルギーを消費します。
友人や家族と話したりするだけでなく、瞑想、ヨガ、太極拳などのリラクゼーション療法を取り入れることも、ストレスを軽減するために効果的かもしれません。
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