心臓血管の健康だけでなく、地球にも優しい魚介類とは!?
魚貝類を食事に取り入れるとなると、サーモン、マグロ、エビなど、スーパーの魚コーナーでおなじみのシーフードを選ぶことが多いのではないでしょうか。
しかし、ニシン、イワシ、アサリ、カキなど幅広く色々な種類の魚介類をいただくことは、心臓血管の健康だけでなく、環境にもメリットがあるようです。
魚介類の健康と地球にやさしいメリットについて見てみましょう。
陸生食品と水生食品
日本では魚介類が豊富な上、ずっと食べられてきましたので一般的に馴染みがある食べ物が多いですが、例えばアメリカでの食事ガイドラインとアメリカ心臓協会はどちらも、少なくとも週に2回は、魚介類を食べることを推奨しているようです。
牛肉、豚肉、鶏肉などの陸生動物性タンパク質(特に加工形態)の代わりに魚介類を使用すると、飽和脂肪が少なくなり、オメガ3脂肪酸が多く消費されます。
これにより、体内の炎症が緩和され、血流中のコレステロールを含む体内の脂肪のバランスがより良好になる可能性があります。
また、週に数回魚を食べる人は、魚をあまり食べない人よりも心臓発作を起こしたり、心臓病で死亡したりする可能性が低いことが報告されています。
特に、食事に小さな魚の種類を取り入れることはさらに健康に良いようです。
小魚の利点
骨を含む魚全体を食べられるアンチョビ、ニシン、サバ、イワシなどには、タンパク質(プロテイン)だけでなく、
鉄、亜鉛、ビタミンBなどの微量栄養素が豊富で、さらに心臓に良いオメガ3脂肪酸も豊富に含まれています。
さらに小さな魚にはカルシウムとビタミンDも豊富に含まれています。
イワシやアンチョビは、心臓の健康に最適な食事と考えられている伝統的な地中海式食事にもよく利用されています。
サバの骨は大きく食べにくいですが、サバの缶詰を利用することで骨まで美味しくいただけます。同様に缶詰を選択することでより多くの魚が骨ごといただけます。
海藻や二枚貝の利点
多くの種類の海洋植物や藻類を含む海藻も、積極的にいただきたい食品です。
日本では日常的に食べることができる海藻類ですが、海外では珍しいようです。
ですが海外でも、お寿司の海苔や海藻スナック、昆布などを手に取る人が増えているようです。
海藻はカロリーが低く、食物繊維が豊富なだけでなく、甲状腺ホルモンを作るために必要なミネラルであるヨウ素も含まれています。
また、陸生の野菜と同様に、海藻にはさまざまなミネラルやビタミンが含まれています。
二枚貝は、アサリ、カキ、ムール貝、ホタテ貝など二殻を持つ水生生物です。
タンパク質(プロテイン)の優れた供給源ですが、脂肪が非常に少ないため、オメガ3脂肪酸は小さくて脂肪の多い魚ほど豊富ではありません。
しかし、二枚貝には、亜鉛とビタミンBが豊富に含まれています。
亜鉛は健康な免疫システムに貢献し、ビタミンBは酸素を運び、神経を健康に保つ赤血球の形成を助けます。
環境上の利点
陸生タンパク質食品(牛肉、豚肉、鶏肉、乳製品など)を生産するには、土地、水、農薬、および陸上動物を養うための穀物を生産するためのエネルギーが必要です。
それに比べて水生食品は陸上食品よりも温室効果ガス排出量がはるかに少ないと言えます。
特に二枚貝は、餌を必要とせず、水をろ過してきれいにするので、より環境に優しいと言えるようです。
以前は、コレステロール値が心配な方は甲殻類などを避けたほうが良いと考えられていた時期があるようですが、現在はそれほど影響はないと考えられているようです。
ただし、アレルギーをお持ちの方は十分にご注意ください。
色々な水生食品を毎日の食事に取り入れることで、健康にも地球にも優しい生活を目指してみませんか?
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引用文献:
Seafood selections that help your heart ? and our planet