玄米と白米の違いを栄養やGI値など直接比較
最近は世界中でお米の需要が増えてきています。
お米にもいろいろな種類がありますが、玄米と白米のどちらを選ぶべきか迷ったとき、どちらを選べば良いのでしょうか?
玄米と白米の違いを直接比較してみましょう。
玄米と白米の違いは?
玄米と白米の違いは、色だけではありません。
ご存じの方も多いかもしれませんが、その処理方法に大きな違いがあります。
玄米は全粒穀物です。
精製されていないため、穀物の3つの成分である、ぬか、胚乳、胚芽がすべて含まれています。
一方、白米は生成されています。
お米は生成加工されると、ぬかと胚芽が取り除かれます。残った胚乳はデンプン質が多いため、白米は全粒米の玄米ほど栄養価が高くはありません。
ただし通常、白米は玄米よりも早く炊け、手軽に食べられることが利点であるかもしれません。
玄米と白米の栄養比較
玄米と白米は、どちらも健康的な食事として考えられています。
しかし、前述の通り、玄米はぬかと胚芽が残っているため、白米よりも栄養価が高くなります。
具体的にば、玄米には白米よりも食物繊維、マグネシウム、カリウム、鉄、ビタミンB1(チアミン)、B3(ナイアシン)、B6(ピリドキシン)、B9(葉酸)が多く含まれています。
白米は食物繊維が少ないため、玄米に比べて消化しやすいです。
これは、一部の人にとって利点と言って良いかもしれません。
たとえば、過敏性腸症候群や炎症性腸疾患の人は、症状が悪化しているときに食物繊維の摂取量を注意する必要があるかもしれません。
また、そのような病気でない場合でも、例えば胃の調子がすぐれないときや風邪気味の時などは、より消化の良い食べ物を食べたほうが良いと言える場合がありそうです。
このような場合は、玄米よりも白米を食べたほうがからだに優しいと言えるかもしれません。
しかし、それ以外の点では健康であれば、玄米のように食物繊維や栄養が豊富な全粒穀物を多く含む食事は積極的に食べていただきたい食事の一つです。
玄米を含む食事は、心臓病や2型糖尿病のリスク軽減、体重管理など、さまざまな健康上の利点につながることがわかっているからです。
玄米と白米のグリセミック指数比較
GI値という呼び名でも知られているグリセミック指数は、食品が血糖値を上昇させる程度を示す値です。
GI値は0から100までの値で示され、GI値が低い食品ほど、食後の血糖値の上昇は低く、緩やかになります。
血糖値の急上昇は肥満につながり、糖尿病の発症リスクにも影響を与えると考えられています。
このため、グリセミック指数は、糖尿病患者にとって特に重要です。
糖尿病患者は、糖尿病でない人よりも急激な高血糖となる可能性がより高くなることがわかっています。
白米のグリセミック指数は高く、73 ± 4 の範囲です。玄米は GI が 68 ± 4 で、中程度のグリセミック指数食品に分類されます。
白米を玄米に変えると、肥満や2型糖尿病を発症するリスクが低くなると言えそうです。
血糖値の急上昇は、動脈硬化やアルツハイマー病との関連も考えられているようです。
血糖値の上昇を緩やかにすることは、糖尿病の方以外であっても健康上とても意味があることと言えそうです。
玄米と白米のカロリー比較
玄米と白米に含まれるカロリーはほぼ同じです。
炊いた玄米1カップは約218キロカロリー、炊いた白米1カップは約242カロリーです。
このため、カロリー制限をしている人にとってはどちらのお米を食べても変わりはないかもしれません。
ですが、せっかく同じカロリーであるならば、より栄養のある方を食べたくなってきませんか?
まとめ 玄米は白米よりも健康的?
玄米は白米よりも栄養素や食物繊維が豊富で、血糖指数が低いため、ほとんどの人にとって健康的と言えます。
しかし、食物繊維の消化が困難になるような消化器系の症状が悪化している場合や、体調を崩している場合などは、少なくとも症状が改善するまでは、消化の良い白米の方が良い選択肢といえるかもしれません。
また、実際におかずとの相性や、味の好みの問題もあるかもしれません。
ですが、普段玄米をほとんど、あるいはまったく口にしないという方も、まずは一度玄米を試してみてはいかがでしょうか。
その場合は、ゆっくり噛みながら、和食のおかずと合わせて頂くと、より美味しさがわかるためにおすすめといえます。
新しい美味しさや、健康に気づくことがあるかもしれません。
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引用文献:
Brown rice versus white rice: A head-to-head comparison