抹茶や緑茶が睡眠を改善し、認知症を予防する可能性?
日本での伝統的な飲み物の代表例となっていて、日本人におなじみの緑茶や抹茶ですが、最近の日本の研究で、緑茶や抹茶の特殊な利点が発見されたようです。
現在世界中で、何千万人もの人々が認知症を患っており、出口が見えにくいその疾患と戦っていると言われており、日本でも随分と多くの方々が認知症を患われています。
米国アルツハイマー病協会によれば、この数は、日本やアメリカ、ヨーロッパなどの経済が発展した国々を中心にして、今後も認知症を患うその人の数は増え続けていくと考えられています。
そのため、認知機能の健康を改善できる方法は常に研究し続けられています。
そんな中、日本の研究者は抹茶や緑茶に目を向けたようです。
抹茶や緑茶の健康上の利点などについて探ります。
緑茶は認知機能を維持するのに役立つ?
緑茶や抹茶には、抗酸化物質が豊富に含まれています。
これらの抗酸化物質は、健康に良いとされているだけでなく、いくつかの疾患を防ぐことさえでき可能性があると報告されています。
ビタミンC、マグネシウム、カリウムのほか、緑茶や抹茶には、テアニンやカテキンなどの生物活性化合物も含まれています。
テアニンとは、心をリラックスさせるのに役立つさまざまな食品や飲み物のアミノ酸の一種です。
カテキンはポリフェノールの一種であり、体内の炎症を抑制し、細胞の損傷を防ぐことができるとされています。
研究では、99人の60~85歳の参加者を12か月間観察して、抹茶が認知機能にどのように影響するかを調べました。
その結果、抹茶を摂取し続けた軽度の認知機能低下の高齢者は、社会的認知と睡眠の改善を示したそうです。
高齢者が肉体的にも精神的にも健康を維持するためには、良質な睡眠をとることがとても重要と考えられています。
睡眠不足は認知症だけに限らず、様々な症状や病気を発症させるリスクを高めたり、記憶に悪影響を与えたりする可能性などがあるため、睡眠の質を上げることはあらゆる観点から健康にとって有益である可能性が高いと考えられています。
抹茶や緑茶と言うとカフェインのせいで眠れなくなるのではと思われがちですが、抹茶のテアニンが睡眠の質の向上に寄与すると考えらえているようです。
また、研究により、抹茶を摂取し続けた参加者は表情を認識し、単語の意味を理解することの改善を示したこともわかりました。
社会的コミュニケーションが乏しいことは認知症とも大きなかかわりがあると考えられているため、この結果も抹茶や緑茶が認知症の予防や改善にも関連する可能性があることを示しています。
脳の健康に対する抹茶におけるテアニンの重要性
研究者によると、この研究で見られる睡眠の利点にとって、特に緑茶や抹茶の高いテアニン含有量が重要とのことです。
テアニンは不安とストレスを軽減し、より深い睡眠を可能にすると考えられています。
深い睡眠は、特に年をとるにつれて、記憶と焦点に不可欠とも考えられているようです。
また、カテキンは、脳の炎症を減らし、新しい神経関係を刺激することにより、特に社会的認知を保護する可能性があるようです。
生活にもっと緑茶や抹茶を取り入れる
お年寄りに特に人気と思われている緑茶や抹茶ですが、ペットボトル飲料にも様々な緑茶が増えてきたり、抹茶の専門店も増えてきたりすることもあり、さまざまな年齢層で人気となっています。
さらに、最近では海外でも緑茶や抹茶の人気はますます高まっているようです。
毎日の生活に緑茶を取り入れる方法は、水分補給の際に、時折水ではなく緑茶を選ぶと良いかもしれません。
また、やはりペットボトル飲料より、実際に淹れたお茶ですともっと効果が期待できるかもしれません。
好きな茶器をそろえ、お茶を淹れてゆっくり飲むことで、ますます精神の安定につながっていくということにも期待できるかもしれません。
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引用文献:
Matcha green tea may improve sleep, social functioning in older adults