蚊の季節に気を付けたいデング熱について知っておくべきことやその対策とは?
薄着になってくる季節には、特に気になる蚊による被害は、虫刺されによるかゆみだけではありません。
以前日本でも注目されたデング熱ですが、近年の動きとして注視しておきたいうちの1つがデング熱で、米国で異例の急増を見せているようです。
デング熱とは何か、そしてどのように広がるのでしょうか?
また、蚊が媒介する病気から身を守るために、どのような対策を講じることができるでしょうか?
デング熱の被害について再確認し、知っておくべきことを整理します。
デング熱とその症状は?
デング熱は、デング熱ウイルス1、2、3、4の4つのウイルスのいずれかによって引き起こされるウイルス性疾患です。
デング熱に感染したすべての人が病気になるわけではなく、症状が現れるのは約4人に1人のようですが、症状が出ると、インフルエンザのような症状をに感じる傾向があるようです。
ハーバード大学付属マサチューセッツ総合病院のグローバル感染症部長であるエドワード・ライアン博士によると、発症は通常、感染した蚊に刺されてから2~3日以内に始まりますが、最大6~9日かかることもあるようです。
その症状は軽度なものから重度まで様々なようですが、多くは次のような症状が見られるようです。
-痛みや痛み(多くの場合、目の後ろや筋肉、関節、骨の頭痛や痛み)
-吐き気と嘔吐
-発疹(かすかな赤い斑点)
また、約20人に1人は、緊急治療を必要とする重度のデング熱を発症するようです。
重度のデング熱の症状は、直ちに治療が必要と言われています。
重度のデング熱には以下のような症状が見られるようです。
-低血圧による非常に脱力感と立ちくらみ
-鼻や歯茎からの出血
-胃の腫れ
-嘔吐
-極度の疲労
重度のデング熱のリスクが高いのは、1歳以下の乳児、妊婦、65歳以上の成人、過去にデング熱に感染したことのある人などのようです。
デング熱の治療方法は?
米国疾病管理予防センターによると、軽度のデング熱の症状は通常2~7日間続くとされていますが、現在のところ、それに対抗する薬はないようです。
十分な水分を摂り、市販の鎮痛剤を用いて、ゆっくり休息をとるなどの、基本的な治療方法になるようです。
一方、重度のデング熱は病院での治療を必要とするようです。
ライアン博士によると、重症のデング熱で死亡した人の報告はありますが、米国でのデング熱患者による死亡はまれなようです。
デング熱はどのように広がる?
デング熱の原因となるウイルスは、人から人へ直接広がるわけではなく、ウイルスに感染した人を刺した蚊が、ウイルスを他の人に広めると考えられています。
感染した人は、刺されてから最大1週間、血流中にデングウイルスが循環します。
そのため、リスクの高い国への訪問者は、知らず知らずのうちにウイルスを家に持ち帰る可能性があり、それによってデング熱感染が広がる可能性があります。
現在、アメリカでデング熱が報告された症例が最も多い州は、フロリダ州、ニューヨーク州、マサチューセッツ州、カリフォルニア州だそうです。
デング熱の症例が急増した原因は明らかではありませんが、ライアン博士は、季節的な移動が多いこと、都市部で近くに住む人が多いこと、デング熱を媒介する蚊が増えていることなど、いくつかの要因が原因である可能性があると述べているようです。
デング熱を予防するために
現時点では、デング熱ワクチンは存在していないようです。
デング熱を予防するためには、基本的なことですが蚊に刺されないように身を守ることです。
特にリスクの高い地域を訪れる場合はもちろん、どの蚊がデング熱を持っているかは不明なため、帰宅後にもデング熱を予防するために蚊から身を守るに越したことはありません。
そのために、次のような方法で予防されることをお勧めします。
-防虫剤を使用する(ハーブを使用した天然の防虫剤もあります)
-ゆったりとした長袖のシャツとズボンを着用する
-ペルメトリン(蚊を殺す、または撃退する殺虫剤)で処理された衣服を着用する
-窓やドアには必ず網戸を使用する
-蚊が家の周りの水の中や近くに卵を産むのを防ぐために、屋外で水を溜めている場所があれば空にする
たとえデング熱を持っていないにせよ、蚊による被害は不快なものです。
蚊による被害を最小限に抑えるためにも、上記のヒントを元に対策を講じて夏を乗り切りましょう。
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