抗生物質の使用でカンジダ菌感染症になる可能性と予防方法?
風邪などで病院にかかると、抗生物質を処方されることがあります。
しかし、特定の抗生物質を服用すると、真菌感染症または膣カンジダ症とも呼ばれる膣の真菌感染症を引き起こす可能性があることが報告されています。
抗生物質の服用が真菌感染症を引き起こすことがある理由について探ります。
抗生物質と酵母感染症
カンジダ菌は、真菌感染症の原因菌のひとつで酵母の仲間です。
カンジダ菌によって引き起こされる膣カンジダ症は、細菌感染症に次いで、米国で2番目に多い膣感染症と言われています。
このような酵母感染症は、何らかの原因によって膣内の細菌と酵母の微妙なバランスが崩れ、酵母菌が異常増殖したときに発生します。
膣内には普段から、一定数のカンジダ菌が存在し、通常は有益な細菌がこの菌の増殖を抑制しています。
一方、医師が処方する抗生物質を使用すると、感染を引き起こす細菌を殺すことで作用しますが、同時に膣を含む体の他の部分の有益な細菌も殺してしまう可能性があります。
酵母を抑えるのに十分な有益な細菌が死んでしまうことにより、カンジダ酵母が増殖し、酵母感染症の症状を引き起こす可能性があります。
酵母感染症は、どの年齢でも発症する可能性がありますが、で、15~44歳の女性に最もよく見られるようです。
膣カンジダ症の症状
膣カンジダ症の一般的な症状は、月経の直前に顕著になる傾向があり、次のような症状が現れることがあります。
-膣のかゆみ
-膣の灼熱感
-白く塊状の無臭の膣分泌物
-性交時の痛み
-排尿時の痛みまたは不快感
-膣分泌物の増加
これらの症状はほとんどの場合軽度ですが、重度の感染症では、膣壁に赤み、腫れ、またはひび割れが生じるようです。
真菌感染症は一般的な病気であり、さほど心配の必要のないものと言えそうですが、次のような状況では感染する可能性が高くなり周囲が必要です。
-妊娠時
-避妊薬などのホルモン避妊薬の使用
-糖尿病
-化学療法治療や HIV 感染などの要因による免疫力の低下
これらの要因のいずれかを抱えて生活している人は、抗生物質による真菌感染症のリスクが高まる可能性があるため、注意が必要と言えそうです。
抗生物質を服用しながら真菌感染症を予防するには?
どうしても抗生物質の使用を考えなければいけない状況の時、抗生物質を服用しながら真菌感染症を予防するにはどうすればよいでしょうか?
抗生物質を使用しながら酵母菌感染症の予防する方法には、次のものがあります:
-綿の下着を着用する
-ビデによる膣内洗浄を避ける
-香り付きタンポンを避ける
-膣洗浄時に刺激の強い石鹸を避ける
また、前後を含めて抗生物質使用中には、普段よりももっとプロバイオティクスの摂取を心がけるようにすると良いかもしれません。
疲れも大敵となりますので、良質な睡眠時間をたっぷりとると良いかと思います。
よくある質問
以下は、抗生物質による真菌感染症に関するよくある質問です。
Q. 抗生物質による真菌感染症はどのくらい続きますか?
A. 真菌感染症がどのくらい続くかは、その重症度と治療の適用によって異なります。適切な治療を行えば、ほとんどの感染症は1~2週間以内に治ります。
Q.抗生物質による真菌感染症はどのような感じがしますか?
A.真菌感染症の症状には、灼熱感、白い分泌物、かゆみなどがあります。また、性交時や排尿時の痛みや膣分泌物の増加を引き起こすこともあります。
Q.抗生物質で真菌感染症を治療できますか?
A.真菌感染症は真菌によって発生します。抗生物質は細菌感染症を治療するため、結果として真菌感染症は治療できません。
まとめ
抗生物質の種類によっては、膣カンジダ症として知られる膣炎の一種である膣真菌感染症を引き起こすことがあります。
抗生物質は全身の有益な細菌まで殺しししまい、膣内の酵母と細菌の微妙なバランスを崩す可能性があります。
これにより、カンジダ菌が増殖し、かゆみ、灼熱感、性交時の痛みなどの症状を引き起こします。
カンジダ膣真菌感染症を予防するには、抗生物質使用中に綿の下着を着用する、膣内洗浄は避けるなど、過度に刺激を与えたり、有益な菌を洗い流してしまうようなことは避けることが大切です。
また、プロバイオティクスを積極的に摂取したり、ゆっくり体を休めたりするなどの方法も有益かもしれません。
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