目の帯状疱疹は角膜の損傷や失明にもつながる可能性?
帯状疱疹は、その特徴的な痛み、灼熱感、またはかゆみを伴う発疹で知られるウイルス感染症です。
年齢とともにリスクが上がると言われています。
帯状疱疹は、主に体に発疹が現れることが多いように思われますが、頭部、特に目に現れる場合もあるようです。
角膜の損傷や、場合によっては失明にもつながる可能性のある目の帯状疱疹について探ります。
帯状疱疹について
帯状疱疹という名前は、ガードル、ベルト、またはサッシのラテン語であるcingulumに由来すると言われています。
その名の表す通り、特定の神経に沿って、片側の胸部や腹部あたりから背中にかけて発疹が現れることが多いようです。
帯状疱疹は、水痘(水ぼうそう)の原因となるウイルスである水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化によって引き起こされることがわかっています。
初めての水痘感染が治った後、そのウイルスは全身の神経に住み続けますが、長い間免疫系によって抑制され続けています。
このウイルスが、年齢、ストレス、睡眠不足、病気、免疫抑制薬など、免疫系を弱める可能性のある事柄によって増加し、帯状疱疹の出現につながるようです。
帯状疱疹は一般的な疾患であり、米国では毎年約100万件の帯状疱疹が発生しています。
帯状疱疹は体に現れることが多いようですが、最大20%は頭の神経に関係しており、その感染はまぶた、目の表面、目の深い部分など、目のさまざまな部分に影響を与える可能性があります。
目のウイルス感染は、痛み、排液、発赤、光過敏症を引き起こす可能性があります。
場合によっては、失明などの視力障害につながる可能性があることも報告されています。
目の表面の帯状疱疹
目の帯状疱疹には2種類があります。
その一つは、目の表面にある湾曲した透明な組織のドームである角膜に影響を与える可能性があります。
これは角膜炎と呼ばれ、帯状疱疹眼科の合併症として発生する可能性があるようです。
顔の上部、額、頭皮に帯状疱疹がある場合は、目の症状に気づくかどうかにかかわらず、一度は眼科医の診察を受けることが重要です。
角膜炎は通常、帯状疱疹の発疹から1か月以内に発症し、角膜のしびれ、感染症、角膜の損傷の増加につながる可能性があり、恐ろしいことに最終的には失明を引き起こす可能性もあるようです。
こうした角膜炎は、体の他の部位の帯状疱疹と同様に、通常、根本的なウイルス感染に対処するために経口抗ウイルス薬で治療されます。
治療により、その後の眼の合併症のリスクが約40%から60%減少するようです。
また、症状の発症から72時間以内に治療を開始すると、抗ウイルス治療は感染の全体的な重症度と帯状疱疹後神経痛のリスクも軽減します。
帯状疱疹後神経痛とは、帯状疱疹の後に発生する可能性のある長期的な痛みの一種で、多くの方がこれに悩まされてもいるようです。
目の奥の帯状疱疹
二つ目は、網膜または目の後ろにある視神経が関与する帯状疱疹です。
このような帯状疱疹は、通常、皮膚の発疹や眼表面の他の症状とは関連していないようです。
このタイプの帯状疱疹感染症はウイルス性網膜炎と呼ばれごく少数にしか発生しないようです。
しかし、感染と炎症の組み合わせにより、網膜に大きな損傷を与える可能性があり、場合によっては失明の可能性も考えられるようです。
軽度の症例では、こうした目の奥の帯状疱疹も、ウイルス薬で治療できるようです。
しかし免疫機能が著しく低下している場合は、急速に進行します。
こうした重篤な帯状疱疹の患者では、感染が制御されるまで免疫系を強化する方法がとられる可能性があります。
眼の帯状疱疹に関連する炎症は非常に激しいと言われています。
そのため、眼に損傷を与える前に炎症を制御するためにステロイドが必要になることもあるようです。
帯状疱疹ワクチンは最善の予防策です
目の帯状疱疹を含む帯状疱疹を予防する最良の方法は、帯状疱疹ワクチンを使用することです。
現在は、50歳以上の人にワクチンが推奨されています。
ただしワクチンだけに頼るのではなく、日ごろから免疫力を高める努力をしておくことも大切です。
ストレスをためないこと、睡眠をしっかりとることは基本的なことですが、食事においてもプロバイオティクスや基本のビタミンミネラルなどの栄養素を欠かさずにとり続けることもとても重要です。
栄養素は体にためておくことは難しいので、食事を楽しみながらも毎日の食事からの栄養素を意識することが大切ということも、念頭においていたいですね。
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