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過敏性腸症候群(IBS)ストレス症状と原因から治療まで

2024年04月15日

お腹の健康

ストレスが多い現代ですが、それが原因で発症する症状の1つに過敏性腸症候群(IBS)があります。

過敏性腸症候群とは?

過敏性腸症候群 (IBS) とは、腹痛や排便での習慣も備えた慢性的な機能性胃腸疾患として知られています。

腸と言っても、脳と相互作用がある疾患ともいえます。

過敏性腸症候群については、慢性かつお腹の痛みに症状が出やすく、また再発もしやすい症状であることが特徴として挙げられます。

近年になる今までの間は、腸における運動障害として考えられてきましたが、最近では、腸と脳軸に関わる腸の障害であることが明らかになってきました。

過敏性腸症候群 (IBS) は、世界でも人口全体の9~23%もの間で羅患していることが報告されていますが、とりわけそれらの約80%が女性であることも報告されています。

この症状がある場合には、慢性的なお腹の痛みや下痢や便秘など便意に関係することからも生活の質も低下しやすい状態になることで知られています。

また、そのような症状や環境から原因の1つでもあるストレスとの関連性が更に深まることで腸への影響も懸念されています。

ストレスと腸内の変化と症状:

その腸とストレスについては、今までにこのブログの場でも報告してきましたが、今回の過敏性腸症候群とはとりわけ関係性が深いことから、改めてお伝えします。

私たちの身体が強いストレスにさらされることが原因で、脳腸軸とされるいわゆる脳と腸の相互作用に変化が生じることになります。

ストレスでも重く急に発生する場合や、常にストレスを意識的、無意識的を別にして感じて負担となる場合でも、短期か長期的に胃腸への影響を与えることとなるかは変わります。

ただし、その結果として、過敏性腸症候群、IBDで知られる炎症性腸疾患、食物抗原関連の有害反応、消化性潰瘍、胃食道逆流症(GERD)などの胃腸疾患の発症や症状につながっていると考えられています。

腸の生理機能に対するストレスの影響について:

腸内の働きに変化が生じて、ストレスの影響で腸の生理機能が変化する例については、下記のようなものが挙げられています。

胃腸分泌物の変化、胃腸の運動性の変化、炎症の増加、内臓的知覚の増加、腸管透過性の増加、胃腸粘膜の再生能力への影響、粘膜血流への影響、腸内細菌叢への影響など。

それでは、そのストレスの影響が生理機能に対して上記のように変化させることがわかったとして、肝心の過敏性腸症候群の原因や具体的な症状への発展については、どのように考えられているのでしょうか?

過敏性腸症候群の原因と症状例:

過敏性腸症候群についての、明確な原因は明らかになっていませんが、1つの原因ではないことが多いいわゆる多因子性で、また環境因子と宿主因子が含まれていることが報告されています。

ただし、上記に記載した心理的ストレスに関しては、重要な原因であり、症状につながっている大きな影響になっていることは間違いなさそうです。

また、ストレス以外で大きく取り上げられることが多いのは、食べ物や食事が原因となり、症状を悪化させる可能性が高いとされています。

過敏性腸症候群の症状として知られているのは主に4つの症状が存在しています。

その4つには、便秘と下痢を繰り返す症状、便秘 (IBS-C)、下痢 (IBS D)、それと未分類のIBSです。

それらに伴って、お腹の不快感や痛みがあったり、不安症やうつ病などの症状も併せて報告されています。

過敏性腸症候群の検査について:

では、実際に過敏性腸症候群の疑いが有ったり、症状が出ている場合、どのような検査が考えられるのでしょうか?

一般的に診療は消化器科に紹介されることが多い為、多くの不調の場合にはいくつかの検査や薬が処方されるるため、仕事に支障が出たり、生活の質が低下することも考えられます。

検査では、腹部超音波検査、胃カメラ検査、最初と途中経過の血液検査、炭水化物(乳糖、果糖など)不耐症検査、便検査、セリアック病血清学的検査、小腸細菌の異常増殖を除外するための呼気検査などが実際に使用されることが少なくないようです。

また、下痢が慢性的に続く場合においては、結腸内視鏡検査をすすめられるかもしれません。

過敏性腸症候群の治療例:

また、実際に過敏性腸症候群の治療を行う場合、原因などによっても治療方法が異なる可能性が考えられます。

ただし、主には、薬の処方以外では、ストレスを減らすための協議、食べ物や食事内容の変更、睡眠時間や日光浴の増加などが含まれます。

また、場合によっては脳と腸の相互作用の観点からもプロバイオティクス酪酸菌、サッカロマイセスブラウディなどの腸内環境に関係するサプリメントをおすすめされることもあるかと思います。

また、脳腸軸において、とても重要な働きをしていることが報告されるメラトニンはアメリカでは胃腸管の保護目的でもおすすめされることが少なくありません。

それでも、原因や治療法が多岐にわたるために、すぐに満足ができる結果につながるかどうかは別の問題かと思います。

過敏性腸症候群のまとめ:

過敏性腸症候群 (IBS) は、冒頭からお伝えしていますとおり、最も一般的な機能性胃腸障害の症状の1つで知られています。

世界的に人口的にも増えてきていることから、軽度から重度までの治療法は違った内容になりつつあります。

軽度の場合は、食べ物や食事の変更に加えて、いくつかの生活習慣に変化をつけることで改善される可能性も考えられます。

もし、既に下痢などの症状が出ている場合は、他のいくつかの組み合わせなども検討されることになるかと思います。

詳しくは、専門家に相談をしながら、気が合えば進めることがおすすめです。

キーワード: 過敏性腸症候群、IBS、免疫活性化、腸脳軸、心理的ストレス

参考文献:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29358788/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30257542/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36732586/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25339801/
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