毎日一握りのブルーベリーが認知と心臓の健康を助ける!?
認知機能や心臓の健康に不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
新しい研究によると、毎日一握りの生のブルーベリーを食べると、認知機能と心臓血管の健康が強化される可能性があることがわかったようです。
この研究では、ブルーベリーのアントシアニンが血管と脳の血流を改善する役割を果たしており、これが健康な認知機能と関連していることがわかりました。
ポリフェノールの一種であるアントシアニンには、脳の活性化、血圧の低下、心臓血管の健康状態の改善にも役立つなど、健康上の期待がますます高まっています。
ブルーベリーの利点について認知や心臓の健康の観点から探ります。
1日あたり178グラムのブルーベリーのすすめ
研究では、ロンドン在住の65~80歳の健康な男女61人に、12週間にわたりワイルドブルーベリーパウダーを含む飲料を毎日飲んでもらったそうです。
その結果、26gのフリーズドライワイルドブルーベリーパウダーから作られた飲料を12週間毎日飲んだ研究参加者は、摂取していない人に比べて収縮期血圧が3.59水銀ミリメートル(mmHG)低下し、血管機能が改善したことがわかったそうです。
さらに、ブルーベリーを摂取した参加者は、単語をすぐに思い出すことができるようになり、物事の切り替えの精度が向上したことが報告されています。
ブルーベリーを食べる人は実行機能が向上し、短期記憶が強化され、反応時間が速くなることが判明したそうです。
参加者が毎日摂取したブルーベリーパウダー26gは、丸ごとのブルーベリー178g に相当する量ということでした。
これは約75~80個のブルーベリーに相当します。
また、研究におけるワイルドブルーベリーパウダーの1日当たりの投与量には、302ミリグラム(mg)のアントシアニンが含まれていました。
ブルーベリーに含まれるポリフェノールの一種であるアントシアニンは、健康に良い天然色素を有しています。
ブルーベリーの有益な効果は、このアントシアニンと呼ばれる青い色素によるものだと考えられています。
アントシアニンは、イチゴ、ラズベリー、赤ブドウ、紫色の野菜にも含まれています。
このように有益なポリフェノールを含む他の種類の食品は、緑茶、ブロッコリー、梨、ターメリック、シナモンなども挙げられます。
ポリフェノールの働き
ポリフェノールの働きによる有益な効果の原因については、まだ完全には理解されていないようです。
ですが、今回の実験で、ブルーベリーが脳と血管の血流を改善するという証拠は見つかりました。
血流が改善されると、心臓と脳の両方の健康に利益がもたらされることは、研究を行ったロドリゲス・マテオス博士によっても述べられています。
同時に腸内微生物叢の役割に関して、もポリフェノールは役立つようです。
ポリフェノールが酪酸を生成する有益な細菌を豊富に保有しているため、酪酸の生成を高めることによって健康に作用する可能性があるということがわかっているそうです。
心臓や脳の健康に良いその他の食品
米国心臓協会によると、心臓血管と認知機能の健康状態の改善は、野菜、果物、全粒穀物、健康的なタンパク質、加工食品を最小限に抑えた食事、また、適度な油分と塩分の摂取によって促進される可能性があるようです。
最近の研究では、地中海式食亊が心臓の健康に最適な食事である可能性があることが示されています。
特に、緑の野菜、特に硝酸塩が豊富なほうれん草やケールなどは動脈の拡張に役立つことがわかっています。
これは血流を改善し、血管、心臓、認知機能を改善するのに役立つようです。
研究者によると、認知機能の健康に関連する食品は他にも数多くあるそうです。
例えば、野生のサケやイワシなどのオメガ3脂肪は、豊富なDHA量と強力な抗炎症特性により、認知機能の向上につながることもわかっています。
また、いくつかの研究では、オメガ3脂肪のような不飽和脂肪も、アルツハイマー病の発症と進行の成分であるベータアミロイドのレベルを下げるのに役立つ可能性があることを示唆しています。
これらの食事を楽しみながら、健康寿命も伸ばしていくことができれば未来も楽しみになりそうですね。
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引用文献:
A daily dose of blueberries could improve brain and heart health