腸活や腸の健康に最も悪い食べ物や食事?
腸活や腸の健康には、益々注目が集まっています。
腸の健康は全身の健康につながることが知られているため、腸に良い食べ物をなるべく摂ろうと努力されている方も多いかもしれません。
今回は反対に、腸の健康に悪い食品の例や、それらが胃腸のトラブルを引き起こす理由などもお伝えしたいと思います。
食生活の見直しの参考にしていただけますと幸いです。
腸の健康はなぜ重要?
腸内に生息する複雑な微生物群は、健康のあらゆる側面に影響を与える可能性があると言われています。
体内の細菌の適切なバランスが崩れると、特定の微生物が制御不能に増殖し、真菌やその他の感染症に影響を与える可能性があります。
たとえば、抗生物質を服用している人は腸内細菌に変化が起こり、イースト菌感染症に対してより脆弱になってしまう可能性があります。
腸の健康が重要な役割を果たしている可能性があると言われているのは、例えば下記のような疾患です。
-うつ病や不安症
-炎症
-IBS(過敏性腸症候群)
-肥満、糖尿病、メタボリックシンドローム
-肝臓の健康
このほかにも様々な疾患に、腸の健康は関わっていると言われています。
腸の健康を損なう可能性のある食品
腸の健康は人それぞれですが、以下の食品は、一部の人の腸の健康を損なう可能性があるとされている食品です。
・動物性たんぱく質
肉、乳製品、卵などの動物由来の食品には、タンパク質やコリンなどの栄養素が豊富に含まれているため、多くの健康上の利点があります。
しかし、同時に動物性タンパク質を多く含む食事を頻繁に摂っている人は、腸内微生物叢に有害な変化を起こす可能性があるとも言われています。
タンパク質、特に動物性タンパク質を大量に摂取する人は、腸の健康状態の悪さを反映している可能性がある炎症性腸疾患 (IBD) のリスクが高くなるとの報告もあります。
2010年には、アフリカの農村地域の子供たちの腸内細菌とイタリアの子供たちの腸内細菌を比較する研究が行われた報告があります。
その調査では、イタリアの子供たちは多くの肉を食べていたのに対し、アフリカの子供たちは高繊維食とエンドウ豆を多く摂取していたそうです。
その結果、アフリカの子供たちは炎症の軽減に関連する善玉腸内細菌をより多く持っているのに対し、イタリアの子供たちは炎症や病気に関連する腸内細菌をより多く持っていることが発見された結果が報告されています。
・高FODMAP食品
高FODMAP食品は、食べても問題ない人がほとんどですが、過敏性腸症候群(IBS)など腸に問題がある人には、胃腸障害を引き起こす可能性があるとの報告があります。
FODMAPとは、次の略です。
-発酵性
-オリゴ糖
-二糖類
-単糖類
-ポリオール
高FODMAP食品には次のようなものがあります。
-高果糖コーンシロップ、ソルビトール、その他の人工甘味料を含む加工食品
-フルーツジュース
-蜂蜜など多くの甘味料
-ジャムなどの調味料
-イチジク、アプリコット、アボカドなど
心配な方は、問題のありそうな食品を一つずつ食事から外し、どの食品が腸の問題を引き起こすかを確認することをおすすめします。
・揚げ物
揚げ物は体にとって消化しにくい食品です。
飽和脂肪やトランス脂肪が豊富な油は、特に胃を刺激し、下痢、ガス、腹痛を引き起こす可能性があると言われています。
揚げ物もまた、有害な腸内細菌の増殖を促進する可能性があると言われています。
腸の健康に最適な食品
最後に、腸の健康に最適な食品をいくつかご紹介します。
栄養価の高い食品は、腸の健康を促進するのに役立つと言われています。
善玉菌の餌となるプレバイオティクスや、腸に有益な細菌を加えるプロバイオティクスなどは最適と言えそうです。
・プレバイオティクス食品
プレバイオティクスは、体が消化しない代わりに、体内のバクテリアがそれらを発酵させて食品として利用します。
おすすめのプレバイオティクス食品には次のようなものがあります。
-ニンニク
-玉ねぎ
-小麦
-大豆
-オーツ麦
-アーティチョーク
-アスパラガス
-ネギ
・プロバイオティクス食品
プロバイオティクスには、体の健康に良いとされる細菌が含まれています。 プロバイオティクスの例としては、次のようなものがあります。
-ヨーグルト
-細菌培養物を含む乳製品
-キムチ、味噌、ザワークラウトなどの発酵食品
なお、一部のプレバイオティクスやプロバイオティクスも高FODMAP食品に含まれる場合があるため、摂取する食品を決定する際には注意が必要な場合があるようです。
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