タバコの代替品の影響や禁煙のヒントとは?
ご存じの通り、タバコは多くの健康上の問題を引き起こす可能性があります。
米国癌協会によると、タバコの煙には癌を誘発する可能性のある化学物質が少なくとも70種類含まれていることが報告されています。
喫煙が健康に悪いということはがわかっていながらなかなか辞められない方のためのいくつかのタバコの代替品が知られていますが、中にはタバコと同様に健康上の問題を引き起こす可能性のあるものもあるようです。
タバコの代替品の影響や禁煙のヒントなどを探ります。
人気の代替品は本当に健康的か?
タバコをやめたい場合の最初の選択肢として、紙巻きタバコを他のタバコやニコチンを含む製品に取り替える方法をとられる方が多いかもしれません。
紙巻きタバコの喫煙に代わる代替品には、以下のようなものが知られています。
1.電子タバコ
電子タバコは、バッテリーによって駆動する、紙巻きたばこに変わる商品です。
電子タバコは紙巻きタバコに比べて安全だと思われている傾向がありますが、電子タバコの歴史は浅いため、実際の長期的な影響についての信頼できる情報源がほとんどないと言っても過言ではありません。
米国肺協会によると、電子タバコには次の有害物質が含まれているとされています。
-ニコチン
発がん物質、がんを引き起こす可能性のある化学物質
-アクロレイン
不可逆的な肺損傷を引き起こす可能性がある除草剤
-ジアセチル
肺疾患である閉塞性細気管支炎と関連がある化学物質
-ジエチレングリコール
肺疾患に関連する化学物質
-錫、鉛、ニッケルなどの重金属
-カドミウム
呼吸の問題や病気を引き起こす有毒金属
-ベンゼン
がんやその他の健康問題を引き起こす可能性のある化学物質
さらに、米国の食品医薬品局によると、電子タバコの使用により以下のリスクが高まる可能性があることが発見されたようです。
-肺の損傷
-発作およびその他の神経症状
-電子タバコ自体の過熱、発火などによる怪我
このようなことから、電子タバコも決して「健康に良い」選択肢ではないことがわかります。
2.葉巻
葉巻は、タバコの葉、またはタバコを含む物質の中で巻かれたタバコを指します。
米国の疾病管理予防センターは、葉巻には紙巻きタバコと同じ有毒物質や発がん性物質が含まれていると指摘しているようです。
葉巻を定期的に吸っている人は、紙巻きタバコ同様に、発がんのリスクが高くなります。
それ以外にも、紙巻きタバコ同様に歯周病や歯の喪失、冠動脈疾患や肺疾患のリスクが高くなる可能性があります。
3.シーシャ(水タバコ)
シーシャは、水タバコと呼ばれる水パイプを通して吸われる、風味のあるタバコ製品です。
最近では日本でも、シーシャを吸うことのできるスポットが増えてきています。
ですがシーシャには紙巻きタバコと同じ有害な化学物質が多く含まれている可能性があり、米国の疾病管理予防センターは、シーシャの喫煙は紙巻きタバコの安全な代替品ではないと述べているようです。
疾病管理予防センターは、水タバコの喫煙は次の健康上の問題を引き起こす可能性があると指摘しています。
-肺がん、膀胱がん、胃がん、口腔がん
-動脈の詰まり
-心臓病
-生殖能力の低下
-肺機能の低下
シーシャを加熱するために使用される炭も、健康上の問題を引き起こす可能性を高める可能性があるようです。
木炭を燃やすと、次のような高レベルの有毒化学物質が生成される可能性があることも報告されています。
-一酸化炭素
-金属
-発がん性物質
4.ニコチン代替品
ニコチンはタバコに含まれる非常に依存性の高い物質です。
ニコチンパッチなどを使用したニコチン置換療法は、有害な化学物質に曝露することなくニコチンを断ち切るのに役立つことが報告されています。
疾病管理予防センターは、ニコチン置換療法は喫煙の安全な代替品であると指摘しています。
ただし、妊娠中の人、喫煙をしながらニコチン置換療法を行っている人、青少年は、この方法を使用することはかえって危険を伴う可能性があるようです。
ニコチン置換療法を使用する場合は、製品の指示に注意深く従う必要があります。
喫煙を辞めるためのヒント
ニコチンは非常に依存性の高い薬物であるため、喫煙をやめるのが難しい場合があります。
困難にもかかわらず、喫煙をやめたいと思っている人は、以下をご参照ください。
一つがうまくいかなかったとしても、いろいろと試みるうちに自分に合った方法が見つかるかもしれません。
喫煙をやめるためのヒントは次のとおりです。
-通院して医師と禁煙計画を立てる
-禁煙アプリを使う
-運動習慣を始める
-非喫煙者の友人や家族とより多くの時間を過ごす
-カフェインやアルコールなどの誘発物質を避ける
-バーなどの喫煙が一般的である場所を避ける
-タバコやその他の喫煙具をすべて捨てる
-ガム、キャンディーなどの代替品を近くに置いておく
-吸いたくなったらシャワーを浴びる
また、禁煙に成功した場合の利点をつよく考えることもおすすめです。
禁煙に成功すると、次のような利点がもたらされます。
-健康状態と生活の質の改善
-早期死亡のリスクの減少
-がんや心血管疾患などのリスクの軽減
-家族や大切な人の笑顔
現在は、禁煙したい人向けたさまざまな形のサポートがあります。
タバコをやめるのが難しい場合は、カウンセラーや医師に相談することもできます。
禁煙に挑戦したい気持ちがある場合、まずは気軽な気持ちで禁煙を始めてみるのはいかがでしょうか。
関連記事:
喫煙中毒から禁煙とNアセチルLシステイン
肺がんリスクをタバコ以外の食べ物や食事で減らすおすすめ
電子タバコや加熱式タバコの健康への影響