円形脱毛症はビタミンD欠乏症とも関係?
脱毛は、男性だけでなく女性にも共通の心配事の一つでもあり、ほとんどの人が生涯の間に脱毛を経験すると言われてもいます。
中でも円形脱毛症は年齢に関係なく引き起こされる場合があるようです。
一方、ビタミンDは、体の多くの機能において重要な役割を果たしている必須栄養素として、近年は脚光を浴びている栄養素です。
ビタミンD欠乏症は、脱毛との関連も大きく、脱毛を含む健康上の問題を引き起こす可能性があることが報告されています。
脱毛症とビタミンDとの関連について探ります。
円形脱毛症とは
円形脱毛症は、体の免疫系が毛包を攻撃し、脱毛を引き起こします。
円形脱毛症の状態では、頭髪だけでなく、眉毛、まつげなどにも影響を与える可能性があります。
円形脱毛症の原因ははっきりしていませんが、どうやら、免疫系が正常に機能していない場合に発生しやすいことがあるようです。
免疫系が自己の毛包細胞を攻撃し、毛髪のサイクルを壊してしまうことにより、早い段階で休止期と呼ばれる段階に入り、発毛を停止させてしまうようです。
このような形で免疫系が乱れる正確な原因は不明ですが、環境要因や栄養バランス、遺伝、ストレスのどれか、またはすべてが原因となる可能性がありそうです。
特に、以前はストレスがその原因の一つとして良く知られていますが、最近の研究では、遺伝による要素が強いとの見方が一般的であるようです。
ビタミンD欠乏症と円形脱毛症
ビタミンD欠乏症は、斑状の脱毛を引き起こす自己免疫疾患である円形脱毛症にも関連している可能性があるとの報告があります。
ビタミンD欠乏症が脱毛やその他の髪の問題を引き起こすという研究結果によるものだそうです。
ビタミンDは毛包の成長を刺激することがわかっていますので、体に十分な量のビタミンDがない場合、髪がその影響を受ける可能性があります。
調査によると、円形脱毛症の人は、脱毛症でない人よりも体内のビタミンDの量がはるかに低いことが示されているようです。
また、他の研究によると、円形脱毛症以外の脱毛を経験した女性もビタミンD保持量が低かったとの報告があるようです。
このことから、ビタミンD欠乏症は、脱毛症のない人の脱毛にも関与する可能性があることがわかります。
ビタミンDと髪の関係
ビタミンDは、皮膚や髪など、体の多くの部分の健康に影響を与えることがわかっています。
毛髪については、ビタミンDは新しい毛包の生成の際に役割を果たすようです。
新しい毛包は、髪の太さを維持し、既存の髪が時期尚早に抜けるのを防ぐのに役立ちます.
この関連性により、十分な量のビタミンDを摂取することで、髪の成長をサポートすることができる可能性があることがわかります。
ビタミンD欠乏症の症状
ビタミンD欠乏症の症状には、脱毛以外に次のようなものがあります。
-うつ病や不安などの気分の変化
-頻繁な骨折
-傷の治りが遅い
-骨密度の低下
-筋力低下
-高血圧の悪化
-疲労感がとれない
-慢性の痛み
-不妊
-持久力の低下
ビタミンD欠乏症の原因の多くは、日光の不足またはビタミンDが豊富な食品を十分に食べていないことです。
ビタミンD欠乏症による脱毛を防ぐには、1日15~20分程度屋外に出ること、そして、ビタミンDが豊富な食品を食べることです。
ビタミンDは、鮭やイワシなどの魚類、卵、バターなどの乳製品をはじめとする食品に多く含まれています。
このようにビタミンDは、髪の成長を含む、人の健康の多くの側面に影響を与えることが報告されています。
ビタミンD欠乏症に関連する脱毛が心配な場合は、欠乏症と闘うために、食事の変更や必要に応じてサプリメントを検討されることもおすすめです。
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引用文献:
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