音楽が痛みや認知症、てんかん発作などを助け、健康上の利点をもたらす理由
誰でも、聞いたときに感情的を揺さぶられるような曲を1つは思いつくのではないでしょうか?
音楽を聴くと、楽しい気分になったり悲しいことを思い出したりするなど、私たちの心は音楽とつながっているかのようです。
数々の研究によると、実際に音楽によって、痛みや認知症、てんかん発作などから身を守れる可能性があるようです。
音楽の健康上の利点や音楽と健康法や活用法を探ります。
痛みや不安の軽減
音楽は、痛みや不安を自然に治療してくれる可能性があるということを裏付けるいくつかの研究があります。
英国のブルネル大学の研究報告では、音楽が手術を受けた患者の痛みと不安を軽減する可能性があることが示唆されているようです。
手術を受けた7,000人以上の患者を対象としたこの研究では、手術後に音楽を流された人は、音楽を聴かなかった人よりも痛みや不安を感じにくく、鎮痛剤を必要とする可能性も低いことが報告されています。
また、2014年3月にデンマークで行われた研究によると、筋肉や関節の痛みや疲労を引き起こす疾患である線維筋痛症の患者にとって、音楽が有益である可能性があることが報告されています。
穏やかでリラックスできる、自分で選んだ音楽を聴くことで、線維筋痛症患者22人の痛みを軽減し、機能的可動性が大幅に向上したそうです。
多くの研究者により、音楽を聴くことにより、身体の自然な鎮痛剤であるオピオイドという物質が脳内で放出されるためだと考えられているようです。
効果的なストレス解消法
ストレスを感じているときに、お気に入りの音楽を聴くと気分が良くなることがあります。
研究によると、音楽はストレスホルモンであるコルチゾールを低下させることによりストレスを緩和するのに役立つ可能性があることがわかっているようです。
特に、リラックスできる音楽がコルチゾールを下げる可能性が最も高いことが示唆されています。
音楽がストレスを軽減するもう 1 つのメカニズムは、脈拍、数心拍、血圧、体温などの脳幹を介した測定値に対する影響です。
たとえば乳児は、話しかけられるよりも音楽を再生された方が、より長く落ち着いていることがわかったようです。
研究者たちは、おそらく体の内部リズムが外部リズム、脈拍、または拍動と同調する能力である「同調」を促進することによって、乳児の苦痛を軽減するためだと示唆しました。
ゆっくりとした音楽と音楽の一時停止は心拍数、呼吸、血圧の低下に関連しているとの報告から、音楽健康法や音楽療法と言えるかもしれません。
音楽が心拍数に与える影響とストレス解消剤としての可能性から、音楽が心臓病の治療にも効果的である可能性があることにも期待が高まっています。
また、別の研究では、英国のオックスフォード大学の研究者が、繰り返される音楽フレーズが心拍数を制御し、血圧を下げるのに役立つ可能性があることを発見しました。
音楽と記憶
誰でも、聞いたときに感情的を揺さぶられるような曲を思いつくことでもわかるように、特定の曲には、私たちの人生の特定の時期や出来事を思い出させる力があります。
このことから、音楽と認知症の記憶想起との関連についての研究が進められているようです。
特に、認知症の初期段階にある人の記憶想起に役立つ可能性があるようです。
研究では、89人の認知症患者とその介護者が、歌唱ググループ、音楽鑑賞グループ、通常のケアのいずれかに無作為に割り当てられました。
結果は、歌唱グループと音楽鑑賞グループの両方が、通常のケアグループよりも気分や全体的な健康状態が良好であり、認知機能も良好な結果を出したそうです。
このようなことから、音楽が認知症のケアとリハビリテーションに利用できる可能性に期待が高まっているようです。
脳損傷の回復、発作の治療
研究によると、音楽は脳卒中などの脳損傷からの回復にも役立つことが示されています。
フィンランドのヘルシンキ大学の2008年の研究によると、毎日約2時間音楽を聴いている脳卒中患者は、何も聴いていない患者よりも言語記憶と注意力が向上し、よりポジティブな気分になっていることがわかりました。
また、別の研究によると、音楽は脳卒中後の言語回復にも役立つ可能性があるようです
韓国の研究者によって2013年に実施されたある研究では、脳卒中後にコミュニケーションの問題を発症した脳卒中患者は、1か月の神経学的音楽療法の後、言語能力の改善を示したようです。
また、音楽がてんかんの治療に役立つ可能性があることも示唆されています。
研究では、てんかん患者の脳が、音楽に反応して大きな同期をとることが発見され、音楽によって、てんかん患者は発作を起こすことなく音楽に同調したそうです。
まとめ
音楽健康法や音楽療法により、痛みや不安、ストレス、認知症、脳卒中、てんかんなど様々な症状を緩和してくれることがわかりました。
私たちが音楽と感情的なつながり以上のものを持っていることは間違いないようです。
今後音楽を選ぶ際には、健康上の利点が得られる可能性が高いリラックスした好きな音楽を選び、健康を楽しむのも良いかもしれませんね。
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