子供や十代のアトピー性皮膚炎が増加している?
近年、アトピー性皮膚炎の子供が増えてきているようです。
研究者によると、子供や10代などの若い世代の約6%に湿疹の症状があるとみられているようです。
さらに、アトピー性皮膚炎などの湿疹は、子供や10代の年齢層で過去10年間に増加したと推定されています。
時には生活の質にも影響を与える不快な症状を伴う湿疹が若い世代に増えてきている現状を探ります。
湿疹の影響
アトピー性皮膚炎を含む湿疹は、長期的な管理が必要な慢性皮膚疾患です。
湿疹は、皮膚にかゆみを伴う赤い斑点を伴い、皮膚から液体がにじみ出たり、皮膚に厚くて硬くなっている部分もある状態をいいます。
そして症状は日を追うごとに症状が悪化したり、もしくは完全に消えたりすることもあります。
アトピー性皮膚炎の直接的な原因ははっきりとは解明されていません。
その理由もあり、このような湿疹の治療には、試行錯誤しながら根気よく取り組む必要があります。
そのためにまずは、湿疹の引き金となるものを最小限に抑えることが治療の始まりとなるかと思います。
そして、おさまらない場合には、一般的には投薬や保湿などを試みながら治療を進めていくプロセスかと思います。
このようにしつこい湿疹は、激しいかゆみや赤みなどを引き起こし、皮膚の表面だけでなく、生活の質にも影響を与えることが考えられます。
たとえば不眠や集中力の低下、さらには自尊心の低下にもつながる可能性があるかもしれません。
一刻も早く治療を進めたい湿疹ですが、いくつもの原因が考えられるようです。
湿疹の発症の傾向
湿疹の原因は遺伝や環境、生活習慣など多岐にわたると考えられていますが、最近の若い世代の湿疹にはある傾向があるかもしれないことがわかったようです。
最近の研究では、「小児および青年における湿疹の有病率の傾向」が調査されました。
研究では、小児期の喘息とアレルギーに関する国際研究に参加しているセンターから14 か国の子供と青少年に関するデータを収集して行われたようです。
この研究では、湿疹の有病率、重症度、生涯の湿疹有病率が調べられました。
その結果、小児から青年の約6%において、現在湿疹の症状を持っていることが報告されました。
さらに、過去10年間で湿疹のある子供と青年の数が全体的に増加しているように見えることが指摘され、その理由も推測されたようです。
研究ではさらに、重度の湿疹の症状と生涯の湿疹の有病率の全体的な増加について調べられました。
その有病率は青年では10年あたり1% 近く、小児では10年あたり1.2% 増加しているようです。
湿疹の有病率の一因として、収入格差が関連している可能性があることがわかったようです。
さらに、重度の湿疹症状の有病率が特定の地理的場所で特に高いことも報告されているようです。
ただし、調査結果は、複数の要因がこれらの傾向に影響を与えている可能性があることを示唆しています。
まとめ
ここ10年の間にアトピー性皮膚炎などの湿疹を持つ若い世代の患者が増え、さらに重度の湿疹の患者も増えているようです。
これには複数の要因があり、遺伝や環境、生活習慣などのほか、収入格差や地理的要因も考えられているようです。
アレルギー反応やアトピーー性皮膚炎の効果的な治療法は常に研究が進められています。
普段できることとしては、
-体を温めすぎない
-皮膚の保湿を心がける
-肌着や肌に着く記事を可能な限り天然素材にする
-体を洗いすぎない
-乾燥肌を予防する
-下着や寝具など肌に触れるものの洗剤を工夫し、清潔に保つようにする
-日焼けに気を付ける
-腸内環境を整えるために食事を工夫する
-専門家に確認しながら、体内からゆっくりとデトックスするようにする
-グルテンや乳製品などの食品や食事に制限をかけてみる
などが挙げられるかと思います。
特に食事の工夫においてはプロバイオティクスや食物繊維質を摂取するように心がけることがおすすめされます。
不快な症状を避け、生活の質を向上させるためにも湿疹には前向きに、のんびりと根気よく取り組むことも大切かもしれません。
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引用文献:
Eczema: Why cases of atopic dermatitis among children and teens are rising