ヨガの哲学や精神世界は注意欠陥多動性障害 (ADHD) にもおすすめ
ヨガは、体と心の両方を整え癒すことのできる全身運動で知られています。
美容や健康のためだけでなく、集中力を維持するのにも役立つヨガには、年齢や性別にかかわらず人気が高まっています。
ヨガの練習は、注意欠陥多動性障害 (ADHD) の症状を軽減するのにも役立つようです。
ADHDの方にもお勧めしたいヨガの魅力を改めて探ります。
Contents
ヨガの歴史や哲学とは
ヨガの歴史は大変古く、その起源は5,000年以上前のインド北部にまでさかのぼるようです。
1890年代後半になってから、西洋でヨガが広がり始め、現在まで広く普及してきたようです。
ヨガは、サンスクリット語の「結合」または「結合」を意味する「yuj」に由来します。
ヨガの哲学は、心、体、精神をつなぐことと言われています。
ヨガには、いくつかの象徴的なワードがあります。
-ハタヨガ
ヨガには6つの種類があります。
体と心を整えることを目的とした、身体的および精神的な分野であるヨガを「ハタヨガ」と言います。
-アーサナ
ハタヨガで一般的に行われるポーズは、「アーサナ」と呼ばれています。
-チャクラ
「チャクラ」という言葉は「糸車」を意味します。
ヨガの世界では、チャクラがエネルギー、思考、感情、および肉体の中心点であると考えられています。
ヨガの利点
ヨガには、多くの身体的または精神的な利点があると言われています。
例えば次のような利点があげられます。
-筋力の構築
-柔軟性の向上
-より良い呼吸を促進する
-心臓の健康をサポート
-依存症の治療を手伝う
-ストレス、不安、うつ病、慢性疼痛の軽減
-睡眠の改善
-全体的な幸福と生活の質の向上
ヨガは、呼吸の制御とマインドフルネスに焦点を当てているため、ADHDの人の集中力を維持するのに役立つかもしれないとの報告があります。
ADHDとヨガ
ADHDの人は、集中力を維持し、落ち着きを保ち、衝動を制御することが困難である場合があるかもしれません。
しかし、いくつかの研究により、ヨガがADHDの人に利益をもたらす可能性があることがわかっているようです。
定期的にヨガを練習することより、ADHDの人の脳の一部である前頭前皮質が強化される可能性があるそうなのです。
前頭前皮質は、脳の中でもADHDの人が調整するのが困難である、意思決定、計画、集中などを司っている場所です。
2017年のある研究によると、ADHDの子供が週2回のヨガを8週間練習した後、注意力と反応時間が改善されたとの報告があります。
また2018年の研究では、主に不注意なADHDを持つ未就学児が週に3~4回ヨガを練習したところ、次のような変化があったようです。
-不注意症状の軽減
-多動性不注意症状の軽減
-注意力の向上
これらの調査結果により、薬物療法やセラピーなどの心理療法に加えて、ヨガがADHDの症状を助ける方法の一つとなる可能性があることを示唆しています。
近年では、ヨガが脳に与える影響を理解するための研究に注目が集まっているようです。
実際にヨガを実践した人の脳スキャンで、脳の次のような部分に改善が見られたことも報告されています。
-記憶を処理し、学習を助ける海馬
-感情の処理を司る扁桃体
-実行機能、記憶、言語、知識を管理する前頭前皮質
この中で、前頭前皮質の変化は、特にADHDを持つ人がヨガを練習した後のみ、気付く変化かもしれないということがわかっているようです。
まとめ
健康や美容、精神の観点から多くの人々に人気のあるヨガは、ADHDを持つ人々にとっても効果的である可能性があります。
ヨガのアーサナ(ポーズ)を瞑想などのマインドフルネスと組み合わせることで注意力や集中力を向上させるのに役立つ可能性があるようです。
小さな子供と一緒にヨガをするときは、木のポーズや蝶のポーズなど、具体的な物体や動物に関連するポーズを選ぶことで取り組みやすくなるかもしれません。
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