卵食品や卵料理など卵活用の食事を食べて心臓を保護して予防?
新しい研究によると、週に1~3個の卵を食べると、心血管疾患のリスクが半分以上減少する可能性があるとのことです。
しかし、卵には心臓に悪い可能性があると考えられている飽和脂肪酸や、コレステロールも含まれていることでも知られています。
卵は、本当に心血管疾患に良いと言えるのでしょうか?
卵食品や卵料理など卵活用の食事と心血管疾患との健康関連を探ってみました。
Contents
卵の栄養素
ご存じの通り卵は、タンパク質、ミネラル、脂溶性ビタミン、鉄、カロテノイドなどの栄養素を豊富に含む食品です。
米国農務省 (USDA) によると、重さ44gのゆで卵1個中には、次の栄養素が含まれています。
エネルギー: 62.5 カロリー
タンパク質 5.5 グラム (g)
総脂肪: 4.2 g、そのうち 1.4 g が飽和脂肪
ナトリウム:189ミリグラム(mg)
カルシウム:24.6mg
鉄:0.8mg
マグネシウム 5.3mg
リン:86.7mg
カリウム:60.3mg
亜鉛:0.6mg
コレステロール:162mg
セレン:13.4マイクログラム(mcg)
ルテインとゼアキサンチン:220mcg
葉酸:15.4mcg
また、卵はビタミンA、B、E、Kの優れた栄養素の供給源でもあります。
さらに、コレステロールが高いと言われる卵は、実際には人の総コレステロールを増加させず、HDLコレステロールの排出能力を改善できるということも発見されているようです。
このように栄養価の高い卵ですが、心血管疾患をどのようにサポートするのでしょうか?
卵の消費と心臓の健康
研究者によると、卵に含まれるビタミンB2とB12は、上昇すると動脈硬化などを引き起こす可能性があるホモシステインの値を正常化するのに役立つと考えられています。
また、卵に含まれるセレンが、心臓病の主な原因の一つである酸化ストレスと闘うのに役立つとも考えられているようです。
実際、この研究では、卵を毎日のように食べる人は、心血管疾患を発症するリスクがさらに低いことが報告されたようです。
ですが、生活習慣などの様々な要因と照らし合わせて考慮された結果、週に1~3個の卵を食べることにより保護的な役割を果たす可能性があることがわかったようです。
ただし、同時にこれには条件があるようです。
飽和脂肪酸が少ない健康的な食事に卵が含まれている場合に限り、卵が心血管疾患に対して保護的な役割を果たす可能性があると結論付けられたようです。
新しい研究では、卵をよく食べる参加者が赤身肉やその他の飽和脂肪が豊富な肉をあまり食べていない可能性が高いと推測されました。
つまり、「習慣的に卵を食べている人々は、その代わりに何を食べていなかったのか?」ということがとても重要なことのようです。
心臓病栄養士で予防心臓病栄養士の Michelle Routhensteinさんによると、「卵の満腹感により、心血管リスクの増加につながる可能性のある他の加工食品や精製食品を消費しないようにするのに役立つ可能性がある」と述べているようです。
つまり、心血管疾患に悪影響を与える可能性のある赤身肉などの代わりに満腹感のある卵を食べることにより、結果的に心臓を保護することにつながる可能性も示唆されているようです。
まとめ
卵を週に1~3個ほど卵料理や食事で摂取することにより、卵に含まれるビタミンB2とB12、セレンの栄養素により動脈硬化などから心臓を守ることができる可能性があることがわかりました。
さらに、習慣的に卵を食べる人は、ソーセージなどの赤身肉やその他の飽和脂肪が豊富な肉をあまり食べていない可能性があることとの関連性も見出されました。
ただし、卵の高コレステロールとコリンの含有量は、心臓病のリスクがある人にとってはやはり問題となる可能性があるようです。
そのため、心血管疾患から心臓を守るためには、卵の量は制限しつつ、ほかの食材の栄養素とのバランスを見ながら食事全体を見直す必要がありそうです。
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引用文献:
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