喘息の歴史と成人の喘息の原因と予防について
喘息は、気道や肺の慢性疾患の一種です。
喘息による炎症は、気管支で発生して閉塞や呼吸困難などを引き起こします。
喘息は子供の病気と思われがちですが、成人してから喘息となる場合も多くあるようです。
古代ギリシャ時代からの喘息の歴史と大人の喘息について探ります。
Contents
喘息の歴史
喘息は「医学の父」とも呼ばれる古代ギリシアの医者、ヒポクラテスにより、最初に環境要因と関連付けられたようです。
今では信じがたいことですが、それまでは、病気は呪術や迷信などにより治療できると信じられていたようです。
ヒポクラテスにより、喘息の症状が環境要因や特定の職業やなどと関連付けられ、その後医療が発展するにつれて、研究が重ねられてきました。
1892年には、喘息と花粉症などのアレルギー状態との類似点や、遺伝、小児期に始まる傾向があることなどが発見され、気候、感情、食事など、喘息の特定の引き金も特定されたようです。
その後の時期には、喘息は気道閉塞によるものとして注目が集まり、気管支拡張剤と呼ばれる薬が喘息治療薬として入手できるようになりました。
しかし、免疫の問題に対処することなく、短期的に鎮静効果をもたらす気管支拡張剤を取り入れたことにより、喘息による死亡者数が急増したそうです。
1980年代には、喘息は炎症の一種としての理解が深まったようです。
その後、喘息が免疫によって引き起こされる状態として研究されるようになり、効果的な喘息治療が発見されてきました。
近年では、炎症を引き起こす免疫系の強化と、たとえ症状が現れなくても継続的に喘息を管理する必要性が明らかとなり、研究が進められているようです。
大人の喘息
喘息はほとんどの場合、小児期に発症すると言われていますが、大人でも発症する可能性はあります。
成人期に発症する喘息を成人発症喘息といい、アメリカ肺協会によると、成人の 12 人に 1 人が喘息を患っているようです。
アメリカ肺協会によると、成人発症喘息の 6人に1人は、職業による曝露が原因で発生するとのことです。
喘息の症状を引き起こす物質は喘息誘発物質と呼ばれます。
もう1つの考えられる原因はアレルギーです。
さまざまなアレルゲンが成人の喘息症状を引き起こす可能性があります。
一般的なアレルゲンには次のものがあります。
-タバコの煙
-化学物質
-ほこり
-花粉
小児期に発症する喘息には、症状が現れたり消えたりすることがよくあります。
これに対して、成人発症喘息では、症状が持続する可能性が高く、制御が難しい傾向にあるようです。
喘息を発症した成人は、子供よりも肺機能の低下が早い可能性があるようです。特に中年になると、胸壁が硬くなり、喘息の治療が難しくなることがあるといわれています。
成人発症喘息の場合は、子供の4喘息と比べて死亡のリスクが高くなる傾向にあるようです。
これは、症状が子供よりもうまく制御されていない傾向があるため、または診断の遅れが原因である可能性があるようです。
成人発症の喘息は、小児期の喘息よりも診断に時間がかかることが多いようです。
大人の喘息のためにできること
研究により、肺機能をサポートし、免疫システムを強化し、喘息の症状を軽減できる栄養素があることがわかっています。
喘息の人に有益な栄養素には次のものがあります。
-ビタミンD
-ビタミンC
-ビタミンE
-ベータカロチン
-セレンやフラボノイドなどの抗酸化物質
-全粒粉
また、喘息の予防には、毎日症状を確認し、肺の刺激物やアレルゲンへの曝露を減らすことがとても重要です。
アレルゲンへの曝露を可能な限り減らすことは、症状の軽減に役立つかもしれません。
考えられるアレルゲンには次のようなものがあります。
-ピーナッツや甲殻類などの一般的な食物アレルゲン
-たばこの煙、キャンプファイヤー、薪の暖炉などからの煙への暴露
-荒天、強風、寒冷、多湿などの悪天候
-大気汚染、スモッグ、車の排気ガス、化学煙
-毛皮や羽を持つ動物のふけや唾液
-ダニ、カビ、または胞子への環境暴
など。
成人発症の喘息は、最悪の場合命にもかかわる可能性のある疾患です。
丁寧にアレルゲンを避け、新鮮な野菜や果物をふんだんにとることを心がけることと共に、十分な睡眠時間の確保や免疫力を高める生活習慣をお勧めします。
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引用文献:
A brief history of asthma
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