L-グルタミンや消化酵素は過敏性腸症候群(IBS)に効く?
IBSという名でも知られている過敏性腸症候群は、大腸がんの一因ともいわれている腸の疾患の一つです。
近年増加傾向にもあり、気になっている方も多いのではないでしょうか。
このIBSにはグルタミンが効果を示すかもしれないという研究があるようです。
グルタミンは、体内で最も豊富に存在するアミノ酸で、いろいろな身体機能の調整に役立つ成分として知られます。
IBSとグルタミンとの関連を探ります。
グルタミンは
グルタミンは、必須アミノ酸ではないものの、タンパク質の構成に必要なアミノ酸の一種です。
人の体のほとんどの部分はタンパク質から成り立っているため、グルタミンも大切な栄養素の一つです。
グルタミン不足になると、代謝や腸に影響を与える可能性があることがわかっています。
IBSとは
過敏性腸症候群(IBS)は、人の消化器系に影響を与える症状を引き起こす疾患です。
主に、以下の症状を引き起こす可能性があることで知られています。
-膨満感
-腹部のけいれん
-便秘
-下痢
-激しい胃のむかつき
-排便後の白い粘液
IBSの治療のためには、低FODMAP食などが推奨されていますが、研究によると、グルタミンのサプリメントを摂取することで過敏性腸症候群の症状を緩和できる可能性があることが示唆されているようです。
IBSとL-グルタミンにはどのような関係があるのでしょうか?
L-グルタミンとIBS
腸内では、グルタミンは次の機能に貢献しているようです。
-腸内の細胞増殖速度の調節
-腸内のタンパク質の状態を維持する
-炎症経路におけるシグナル伝達の調節
-細胞死と細胞ストレスの防止
-L-グルタミンはまた、腸内の免疫細胞の活性を高め、感染や炎症を防ぎ、腸組織を落ち着かせるのに役立つとのことです。
腸内のタンパク質状態を調節し粘膜を強化することにより、消化中の細菌の侵入を防ぐこともできるようです。
このようにL-グルタミンは、消化器系の粘膜を保護するために働くことにより、IBSの人々を助けることができる可能性があります。
L-グルタミン入りの食品
L-グルタミンは必須アミノ酸ではないため体内でも生成されますが、食事によっても体内のL-グルタミンの量を増やすことが可能です。
一般的なグルタミンを含む食品には、次のようなものがあることがわかっています。
-穀類
-乳製品
-魚や鶏肉
-赤身肉
-豆、レンズ豆、
-その他の高タンパク食品
タンパク質は体の大部分を作っているため、L-グルタミンを含むアミノ酸は必須となりますが、特にIBSを持つ方にとっては大切に摂取したい栄養素です。
ただし、赤身肉などの摂取のし過ぎは反対に健康を脅かす可能性を秘めているため、摂取量には注意が必要です。
IBSには消化酵素も
消化酵素も、IBSを持つ人々を助ける可能性があるようです。
消化酵素は、体が食物をより細かに分解するのを助け、吸収を楽にすることで庁の負担を減らします。
過敏性腸症候群の人が摂取することで、症状が緩和する可能性のある消化酵素の例には、次のものがあるようです。
-アミラーゼ: 食品中の複雑な糖を分解するのに役立ちます。
-ペプシン:肉、卵、乳製品に含まれるタンパク質を分解します。
-リパーゼ: 複雑な脂肪分子を分解します。
-ラクターゼ:乳製品に含まれるラクトースを分解します。
-トリプシン: タンパク質を分解してアミノ酸を形成します。
まとめ
IBSを持つ人には、L-グルタミンや消化酵素が役立つ可能性があることがわかりました。
タンパク質で保護し、できるだけ負担をかけないことで、腸は守られます。
さらに、プロバイオティクスや、サッカロマイセスブラウディなどの酵母菌などを摂取することにより、より安心感が得られるかもしれません。
よろしければ関連記事もご覧いただき、腸の健康にお役立ていただけますと幸いです。
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