一日一杯の緑茶が腸管漏れリーキーガットとメタボから守る!?
日本人にはなじみの深い緑茶にはいろいろな効能が期待できます。
アメリカで行われた研究によると、緑茶の腸内の抗炎症効果がメタボリックシンドロームに与える影響などが報告されています。
この研究では、緑茶抽出物を摂取すると血糖値が下がり、腸の炎症と透過性が低下する可能性があることが示されているようです。
緑茶とリーキーガット、メタボリックシンドロームの関連について探ります。
緑茶とメタボ
2015年の調査によると、アメリカの成人の35% 近くがメタボリックシンドロームであると推定されているようです。
中でも、中高年にその割合が高く、60歳以上のアメリカ人の50% がメタボリックシンドロームと推定されています。
そんな中、ペンシルバニア州立大学とオハイオ州立大学の研究者によって緑茶とメタボリック症候群についての関連性についての研究が行われたようです。
研究では、緑茶の腸内の抗炎症効果がメタボリックシンドロームに関連する健康リスクを軽減できるかどうかが調査されました。
その結果、健康な人とメタボリックシンドロームの人の両方で、緑茶抽出物が血糖値を下げ、腸の炎症と透過性を低下させることを発見しました。
また、オハイオ州立大学のヒト栄養学教授であるリチャード ブルーノ博士のチームは、緑茶のサプリメントが、腸内の有益な微生物の増加、そしてリーキーガットの緩和など、腸の健康の改善を行う可能性があることを、そしてそれに関連して心臓代謝合併症を減少させることを発見したと報告されています。
メタボリックシンドローム
メタボリック シンドロームとは、単に内臓脂肪が過剰に蓄積されている状態をいうのではありません。
内臓脂肪が蓄積されているだけでなく、さらに高血圧 、 高血糖 (糖尿病)、 脂質異常症 (高脂血症)などが加わることにより、動脈硬化を促進させ、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしやすい状態を招く疾患です。
通常は、食事を調整し運動をするように言われることが多く、あえて治療を受けないこともよくあるようです。
ですが、定期的な緑茶の摂取だけでも、メタボリックシンドロームのリスクを軽減するための解決策になる可能性があることが明らかになったことは明るい情報と言えそうです。
緑茶の抗炎症の可能性
緑茶は世界的にも人気の健康的な飲み物です。
その効能は多く、ストレスの緩和、脳の老化を助ける効果、心疾患予防など様々な効能が伝えられています。
さらに抗炎症効果と、腸内環境を整える効果があることはとてもうれしいことです。
炎症はあらゆる病気の基盤であり、慢性疾患のリスク、腸の健康、メンタルヘルスにも影響を与える可能性があるようです。
したがって、緑茶を定期的に摂取することは、この研究結果に見られる以上に健康に役立つ可能性があります。
カフェインの摂りすぎには注意
懸念点は、緑茶に含まれるカフェインが思いのほか多いことのようです。
上記の研究の参加者は、緑茶5杯分に相当する抽出物を消費したそうですが、緑茶で同じ量を消費しようとするとほとんどの人は1日でお茶に相当する量を飲むのは難しいようです。
その理由はカフェインが多すぎるためのようです。
研究者によると、習慣として毎日1杯の緑茶を飲むことも健康上の利点をもたらす可能性があるようです。
毎日1杯の緑茶を飲み、果物や野菜が豊富な食事をとることで、腸内環境だけでなく空腹時血糖にも利益をもたらす可能性があります。
その際にはできれば、ペットボトルの緑茶ではなく、茶葉を使用して自宅で淹れたお茶をゆっくりいただくのが良いかもしれません。
現在も、緑茶と腸内の微生物群集である微生物叢を調べる研究が繰り返し行われているそうです。
緑茶が腸の健康をどのように改善するかの理解がますます深まり、世界中で、日常的に緑茶を飲むの習慣が広がる日が来るかもしれませんね。
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引用文献:
Leaky gut: Green tea may help reduce gut inflammation, blood sugar