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断食によるオートファジーはガンから身を守る可能性!?

2022年09月12日

食べ物と栄養素で予防

ガンによる死亡数は全死因の中の第1位で、日本では全国で増え続けています。

生涯のうちにがんにかかる可能性は、男性の2人に1人、女性の3人に1人と推測されており、特に男性の方ががんによる死亡数の割合が高くなっているようです。

いくつかの研究の結果、断食がインスリン抵抗性や炎症を穏やかにすることによってガンの予防や、ガンになっていた場合においても戦うことを助ける可能性があることが報告されています。

また、断食すること自体で、ガンの根本的な原因の一つでもあるといわれている肥満や、2型糖尿病などの慢性疾患の予防にもなっている可能性が示唆されているようです。

その視点から仮説を立てて考えた場合には、定期的な断食をすることは、ガンをはじめとする疾患の予防だけにとどまらずに、ひょっとしたら、治療にも効果があるかもしれません。

インスリンとがん

インスリンは、ホルモンの一つです。

インスリンの分泌により、血液からグルコース(ブドウ糖)を抽出してエネルギーとして使用することができるようになります。

沢山の食物の摂取により、ブドウ糖が運ばれ続けると、体内の細胞はインスリンに対する感受性が低くなります。

これはインスリン抵抗性と呼ばれ、こうなると細胞がこれ以上はインスリンに応答しなくなり、ブドウ糖は脂肪として貯蔵されることになります。

一方で食品が体に入ってこない時には、人はできるだけ多くのエネルギーを節約しようとします。

細胞膜をインスリンに対してより敏感にすることにより、細胞はインスリンをより効率的に代謝し、血液からブドウ糖を除去することができます。

このようにインスリン感受性が高いと、がん細胞が成長または発達することを困難にする可能性があると言われています。

また、いくつかの研究は、肥満や2型糖尿病などの状態が癌の危険因子であることを示しています。

2型糖尿病患者に対する短期断食の影響の研究によると、週に2~3回24時間、4ヶ月間断食したところ、参加者は体重が17.8%減少し、ウエストサイズが11%減少したそうです。

オートファジーは

オートファジーは、細胞のたんぱく質を分解して再利用する細胞自身の持つ仕組みです。

オートファジーは、細胞機能を維持するためにとても重要です。

マウスでの研究により、オートファジーが癌を予防する可能性があることを示唆しているようです。

そのマウスの研究結果から観る場合では、体内の細胞を守るのに役立つため、オートファジーは、がんの予防と治療にも重要な役割を果たしていると言えるのかもしれません。

また、一部の研究者は、断食はがんの化学療法にはない利点があるという方向で報告されているようです。

報告によれば、断食による化学療法にはない利点とは下記のとおりです。

-細胞再生を促進する

-化学療法の有害な影響から血液を保護する

-疲労、吐き気、頭痛、けいれんなどの副作用の影響を軽減する

まとめ

断食とは、まったく食べない、または一定時間、カロリーをほとんど消費しないことを指します。

複数の研究によると、短期間および長期の絶食期間は、がんの治療や予防において有望な結果をもたらすことがわかったようです。

今現在、がんをお持ちの方もそうでない方も、まずは食べ物を体内に入れないようにする時間を持つことで、自身の体調と向き合うことができるかもしれません。

なお、ガンをお持ちの方は、断食を始める前に、医師に相談することをおすすめしたいと思います。

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引用文献:
Fasting and Caloric Restriction in Cancer Prevention and Treatment
Can fasting help fight cancer?
厚生労働省

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