過敏性腸症候群の改善にセロトニンとハーブ、プロバイオティクス?
過敏性腸症候群の症状に悩まされている方が多いようです。
朝起きて、仕事や学校に行こうとするとお腹の調子が悪くなる、心配事が重なると腹痛と便秘を繰り返すという人が多く見られます。
その症状は、過敏性腸症候群の一つかもしれません。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群(IBS)は、世界中の人々に影響を与える慢性的な機能性胃腸障害です。
症状は人によってさまざまで、異なる症状といわれます。
下痢、便秘、満腹感、膨張感、食欲不振、そして発熱、嘔吐を伴う場合もあります。
また、これらは、時間の経過とともに変化する可能性があります。
過敏性腸症候群の原因
過敏性腸症候群は、ハッキリとした原因は判明していません。
ですが、心理的障害で知られるストレスや、場合によっては食べ物との関連性が強いと示唆する専門家が多いようです。
もちろん、すべての患者が心理的に悩みを抱えているというわけではありませんが、脳内の神経伝達物質のひとつであるセ
ロトニンの調節がうまくいっていない場合などに、腸内細菌のバランスが崩れて症状が起こるという見方が有力です。
過敏性腸症候群とセロトニン
前述のとおり、胃腸の運動性において重要な役割を果たしているのが脳内神経伝達物質であるセロトニンです。
セロトニンは、必須アミノ酸トリプトファンから生合成される脳内の神経伝達物質のひとつです。
血管の緊張を調節する物質として発見され、興奮物質であるドーパミンとは反対に精神を安定させる働きをする物質です。
脳内でセロトニンの生成に関わる部分は、大脳皮質、大脳辺縁系、視床下部、脳幹、脊髄などに及ぶため、脳内セロトニンが関与する生理機能は多岐にわります。
そのため、生体リズム・神経内分泌・睡眠・体温調節などの生理機能のほかにも、ドーパミンやノルアドレナリンなどの感情的な情報をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。
セロトニン分泌を促す方法
セロトニンの分泌を促す方法にはどのようなものがあるのでしょうか?
一つは、生活リズムを整えることです。
朝起きる時間と夜寝る時間を整える、深呼吸やヨガを取り入れる、食事は三食よく噛んで食べるなどを意識することが大切です。
また、良いお天気の日は室内で過ごすよりも、短時間でも散歩に出ることが良いようです。
また、セロトニンは、ポジティブな出来事があると分泌される場合が多いようです。
気の許せる家族やペットとの触れ合いなど、日常的に行えることを増やすことが良いようです。
また、スマートフォンやパソコンの使用時間を短縮し、静かに読書や音楽鑑賞を楽しむことも良いかもしれません。
このようなことが、セロトニンの分泌につながってくることが報告されています。
過敏性腸症候群のためのハーブやプロバイオティクス療法
安全で効果的な方法の一つとして、ハーブ療法を取り入れる人もいるようです。
たとえば、アロエは過敏性腸症候群における便秘の症状の治療に使用されることがあります。
また、実験によると、ペパーミントオイルが腹部不快感および痛みおよび腹部膨張の点で有効性を実証したとの報告があります。
そして薬以外で最も一般的に取られる方法は、ラクトバチルスなどのプロバイオティクス腸内細菌叢のバランスを調整することです。
ビフィズス菌、サッカロマイセス・ブラウディ、およびプロバイオティクスの他の組み合わせは、有効性が実証されています。
サプリメントを推奨する専門家も多いのですが、食品ではとりわけ発酵食品に含まれることでも知られています。
そのため、気になる場合には、発酵食品を多く摂取できる和食はおすすめといえます。
まとめ
過敏性腸症候群の原因は一概には言えませんが、ストレスとの関わり合いが大きいようです。
そのため、病院に行って薬をもらっても症状が改善されない場合も多いかもしれません。
生活リズムの見直し、ヨガや散歩、ハーブやプロバイオティクスの摂取など、地道な治療法を、ストレスなく気長に楽しむことで、改善への道が見えてくるかもしれません。
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