花粉症にはケルセチンとビタミンC含有食品がおすすめ?
花粉症に対する回復力を高めるために、薬以外に頼れる食品栄養素はあるのでしょうか?
暖かい日が続き、春の訪れを感じる日々は、嬉しい反面、花粉症の症状を持つ人にとっては悩ましい時期でもあるのではないでしょうか?
アレルギー性鼻炎とも呼ばれる花粉症は、副鼻腔や肺が花粉を含む空中のアレルゲンに過剰反応したときに起こる、刺激性の状態です。
アレルギーの症状は、鼻水や鼻詰まり、くしゃみ、目のかゆみ、咳、など多岐にわたり、さらに頭痛や睡眠障害、倦怠感をも引き起こす可能性があります。
特に症状が悪化している場合、外出が困難な日さえあります。
アレルギー性鼻炎は、春だけでなく、近年では特に秋にも起こることが確認されています。
そして、ほとんどの方が抗ヒスタミン薬などの薬に頼っているのが現状ではないでしょうか?
ですが、薬には多かれ少なかれ副作用があることが考えられますし、飲み忘れることがあるとたちまち症状が悪化してしまうことも想定されます。
また何よりも、身体が発しているアレルギー反応というメッセージに対して、根本的な解決にはなりません。
本日は、薬以外に食品に含まれる頼れる栄養素を2つご紹介します。
ケルセチン
ケルセチンは、タマネギ、緑茶、リンゴ、ブロッコリー、トマト、ベリー類、緑茶など、多くの果物や野菜に含まれるフラボノイドです。
その抗酸化特性のために、ケルセチンは活性酸素から体を保護するための最も強力なフラボノイドの一つです。
ケルセチンは、アレルギー状態で見られるヒスタミン応答を抑える役割で知られています。
アレルギーは、体が免疫グロブリンE(IgE)と呼ばれる抗体の一種を生み出すことによって、免疫系がアレルゲンに過剰反応してしまいます。
さらに、アレルギー症状を引き起こすヒスタミンの放出を引き起こすという仕組みになっています。
ケルセチンは、体内でのIgE抗体の形成を抑制することによってアレルギー反応を打ち消します。
こうして、アレルギー反応の非常に早い段階で作用することができます。
さらに、ケルセチンはアレルギー反応だけでなく、新型コロナウイルスを含む多様な呼吸器関連のウイルスの感染を減らす可能性があるとの研究結果もできています。
ビタミンC
もう1つの食品栄養素のビタミンCは、複数の方法で免疫系を調節するとされています。
十分な量のビタミンC(アスコルピン酸)の摂取量を維持することで、アレルギーに対する感受性を減らすのに役立つ可能性があります。
アレルゲンの反応性の低下を促進し、過剰な炎症を防ぎ、ヒスタミンの血中濃度を低下させることができるためです。
また、ストレスは、アレルギーを悪化させるとも言われています。
私たちは、ストレスを緩和するホルモンであるコルチゾールを作る副腎で産生しています。その際、ビタミンCが必要となります。
ストレスが多いほど、ビタミンCが不足してしまう可能性があります。
ビタミンCは体内で作られないため、食事で補わなければなりません。
しかし、ビタミンCの摂取量が十分でない場合も多く見られます。
ビタミンCは水溶性なので、体内には保存されないこともあり、毎日ビタミンCを摂取することが重要と言えます。
外食が多い方や野菜や果物が苦手な方などは、食事だけで補うことは難しいかもしれません。
そのような場合は、サプリメントでの摂取も検討の1つとしておすすめいたします。
ただし、基本は毎日の食品や食事からビタミンなどの栄養素を摂取することが大前提ですし、おすすめです。
まとめ
花粉症の季節になると、毎日が憂鬱という方もいらっしゃるかと思います。
アレルギー性鼻炎のシーズンだけでなく、日ごろからケルセチンやビタミンCを摂取することで、免疫系の状態を整えることにつながるかと思います。
バランスの良い食生活の中で、ケルセチンやビタミンCの入った食材を大目に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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