マスティハは胃腸のピロリ菌、口腔ケア、抗炎症と抗菌抗やウイルスの健康報告に?
キオスマスチックガムは、主にギリシャのキオス島原産のマスティックから栽培される天然のハーブです。
ここ数十年、マスチックガム(マスティハ)の様々な健康効果に関しての研究が進められてきました。
これまでも、こちらでマスティハが主に胃腸やピロリ菌、口腔ケアに関わるとしてご紹介してきました。
今回は、マスティハと腸内細菌の関係、抗酸化作用や抗炎症作用、そして抗菌性などの報告から健康のヒントを探ってみました。
マスティハと腸内細菌
マスティハは腸の炎症と密接に関係しており、炎症性腸疾患や、酸化ストレスに関連する疾患を持つ方にとって救世主となる可能性もあります。
特に、非アルコール性脂肪性肝疾患の患者さんは腸内毒素症により症状を悪化させる可能性があり、マスティハが役立つ可能性があります。
腸内微生物叢のは、食事、摂取した薬物、腸粘膜、免疫系、微生物叢自体などの要因の影響下で通常は一定に保たれています。
しかしながら、ご存じのとおり、栄養不足やストレス、抗生物質の使用などにより腸内微生物群の間で急速な変化を引き起こす可能性があります。
この変化は、多くの病気につながります。
それにより、腸内毒素症にかかってしまう可能性があります。
腸内毒素症の原因ははっきりとわかっていませんが、ストレス状態などにより急速に微生物のバランスを崩すことによって起こる可能性があります。
腸内毒素症は、非アルコール性脂肪性肝疾患に関連していることがわかっています。
非アルコール性脂肪性肝疾患でも、腸内細菌叢が劇的に変化します。
非アルコール性脂肪性肝疾患の患者を対象とした臨床試験の1つで、マスティハは腸内微生物叢のバランスを大幅に改善しました。
このことからも、マスティハが腸内細菌のバランス改善に役立ち、それにより非アルコール性脂肪性肝疾患を含む多くの疾患の予防や治療に関わる可能性が明らかになりました。
マスティハと抗酸化、抗炎症
マスティハは、酸化のバランスを助ける抗酸化物質であるグルタチオンを体内で増やすことがわかっています。
マスティハとその構成成分は、酸化ストレスの条件下で害から健康な細胞を保護することが示されています。
このように、マスティハは強力な抗炎症剤としても知られています。
マスティハとインフルエンザウイルス
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる気道の感染症であり、鼻、喉、肺に感染します。
マスティハは、細胞の生存に関与することがわかっています。
2021年の研究では、インフルエンザウイルスの複製がマスティハの影響を受ける可能性があると推測されています。
マスティハの抗ウイルス効果は、動物モデルにおいても実験が行われました。
マウスの鼻腔内をマスティハにより前処理した後にインフルエンザウイルスにさらす実験です。
この結果、マスティハで前処理されたマウスの肺は、ほかのマウスの肺と比較してウイルス性の弱さを有意に減少させました。
ほとんどのマウスが感染後11日までにインフルエンザに感染したのに対し、マスティハで前処理されたマウスの80%が生存したそうです。
この結果は、マスティハが肺のウイルス伝播を減少させ、インフルエンザへの罹患および死亡からマウスを保護することを示唆しています。
これらの結果をまとめると、マスティハは、ウイルス感染を改善する上でも非常に効率的であることが示されています。
まとめ
マスティハは、胃腸や口腔ケアだけでなく、体全体の健康をサポートするサプリメントとして大きな可能性を持っています。
腸内細菌と密接にかかわり、ウイルスと細菌の両方の感染症から体を保護する可能性があります。
私たちにも、ギリシャ人が長年にわたって恩恵を受けてきた植物の力を頼る時がやってきたのかもしれません。
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引用文献:
キオスマスティックガムの伝統的な使用、植物化学、薬理学
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