非セリアックグルテン感受性とグルテンフリーの食事法
近年、非セリアックグルテン感受性への関心が高まっています。
非セリアック・グルテン感受性は、胃腸障害を伴う全身の不快な症状を繰り返す疾患です。
個人差があるものの、世界的な現象として発生している現象があります。
それは、人によって小麦に含まれるグルテンを摂取している間は胃腸などへの症状が続く現象です。
その場合、グルテンの摂取を一定期間止めることにより、症状が改善するかどうかを見極めることによって判明します。
そのため、気になる場合には、一定期間グルテンを断ってみることにより診断がつくことからも、様子を観てみることがおすすめといえます。
今回は、非セリアック・グルテン感受性について調べてみました。
非セリアック・グルテン感受性の原因とその症状
非セリアック・グルテン感受性の原因の詳細はまだよく分かっていないようです。
ハッキリしていることは、小麦、ライ麦、大麦などのグルテンを含む穀物の蛋白質であるグリアジンが関与してアレルギー反応を発症するということのようです。
非セリアック・小麦感受性は、グルテンの摂取を停止して症状が緩和された中で、セリアック病と小麦アレルギーを除いたものとして診断されることが多いようです。
非セリアック・グルテン感受性の症状は、過敏性腸症候群やクローン病と類似している症状であることが報告されています。
特徴的な症状例として言われる中には、下痢や便秘を繰り返したり、倦怠感が続き、日常生活に支障が出てくるのがその代表的な症状であることが報告されています。
グルテンフリー製品の消費
昨今は、美容や健康の観点からもグルテンフリーが叫ばれる時代となっています。
グルテンが人間にとって有毒である可能性がある、もしくはグルテンの回避が健康を改善する、といったことを示唆する認識からか、グルテンフリーの食事への対処法に迷っている方も多いようです。
現在までのところ、グルテンに関する上記のような情報は科学的根拠のないものとなっているようです。
ただし、非セリアックグルテン感受性もしくはセリアック病と診断された場合は、グルテンフリーの食事に従って様子を観てみることをおすすめします。
同様に、IgE媒介性小麦アレルギーと診断された場合は、小麦を含む一切の食物を断つことをおすすめします。
グルテン関連疾患の患者数は世界的に増え続けており、その治療のために新しい治療法が日々研究されている状況が続いています。
また、グルテンフリーの食材の研究開発も日々進められており、最近では美味しいグルテンフリーの食事の選択肢も増えてきています。
まとめ
非セリアック・グルテン感受性は、グルテンを含む小麦などの製品を摂取することにより引き起こされる胃腸を含む全身疾患です。
下痢や倦怠感などの症状が続くため、対処法が研究されています。
グルテン関連疾患には、セリアック病、小麦アレルギー、ノンスリアックグルテン感受性が含まれます。
セリアック病は、特にグルテンが遺伝的に感受性の高い個体で摂取されたときに小腸粘膜に損傷を与えることによって引き起こされる自己免疫性の腸症害です。
また小麦アレルギーは、IgE媒介および/または非IgE媒介性免疫応答によって引き起こされる過敏反応であり、胃腸管、皮膚、または気道を伴う可能性があります。
いずれも、診断方法はグルテンフリーの食事です。子どもであってもその症状が起こることもあります。
いずれも、パンやパスタ、うどんなどを除いたグルテンフリーの食事を一定期間停止してみて、症状の改善がみられるかにより診断が可能となります。
最近胃腸の調子が悪い方や、ご気分のすぐれない方は、まずは一定期間グルテンフリーの食事を停止してみて、様子を観て自らの身体や体調と対話してみることをおすすめします。
参考文献
非セリアック・グルテン過敏症
非セリアックグルテン過敏症(PubMed)
グルテン関連疾患:セリアック病、小麦アレルギー、ノンセンセリアックグルテン感受性
セリアック病とノンセリアックグルテン感受性
