カンジダ菌過多の自然治癒にはシナモン?
カンジダ・アルビカンスは誰の体内にもいる常在菌で、異常繁殖することによって、不快な症状が発生する場合があります。
世界的にも多くの方が悩まされていますし、日本人でも悩まされている方の多い疾患の一つです。
カンジダ菌は異常発生すると病院にかかったり、専用の薬を使用しなければならない場合が少なくないのが現状のようです。
カンジダ菌の自然治癒に関しては、基本的には難しいという考え方が一般的ですが、自然治癒方法をお探しの方に有益になるかもしれない情報が報告されています。
文献によると、カンジダ菌過多の自然治癒にシナモンが関わっている可能性が報告されています。
Contents
・カンジダ菌過多の条件
カンジダ菌はごく一般的な人の常在菌として知られています。
カンジダ菌過多となる条件には以下のようなものが主に報告されているようです。
-ストレス
-睡眠不足などの生活リズムのバランスが崩れること
-抗生物質の使用
-免疫力の低下
-腸内環境の悪化
-糖質やグルテンたんぱく質などの摂取過多
など
このような状況により、カンジダ菌が優位となり、かゆみや痛みなどの不快な症状を引き起こす可能性があるようです。
・カンジダ菌とシナモン
カンジダ菌過多の症状が出た場合は通常は病院へかかったり、専用の薬を用いることが多いようです。
しかし、現在では以下のように自然治癒を目的とした研究が進められているとのことです。
シナモンを含有したポリカプロラクトンという樹脂を用いた包帯による、カンジダに対する抗真菌効果について調査された報告があります。
この調査では、ポリカプロラクトンを用いたシナモンのポリマー溶液を調製し、紡糸することによって、真菌の増殖を阻害することができる繊維を作製できることがわかったそうです。
この調査では生のシナモンパウダーと比較して、シナモンを含有した繊維は長期的な活性を示すことがわかりました。
また別の調査では、腸カンジダ感染症に対するシナモン油とポゴステモン油複合体の抗真菌効果についても報告されています。
(ポゴステモンとは水草の一種です)
調査は60人の腸カンディダ感染患者に対して、シナモンとポゴステモン油を含むカプセルを用いて行われました。
まず、24~48時間にわたる検査により、カンジダ・アルビカンス細胞の表面に不規則な空洞が現れ、内部が破壊され、細胞が破裂したという内容です。
形態が有意に変化したことが示されました。
さらに、48~72時間の期間にわたる検査によると、細胞壁が損傷し、細胞内部構造が破壊され、ほとんどの細胞質が空の泡になったことが示されました。
治癒率は71.67%(43/60)、改善率は28.33%(17/60)でとの結果が示されました。
まとめ
カンジダ菌過多の状況では、自然治癒よりも専門の薬を用いる治療方法が一般的ですが、現在では自然治癒を目的として研究が進められています。
研究結果により、今後のカンジダ菌の自然治癒において、完全に天然材料を使用する時代が来る可能性に期待が高まっています。
一方で、カンジダ菌を過多の状況から身を守るためには、ストレスをため過ぎない、生活リズムを整える、免疫力の強化や腸内環境の調整などがあります。
特にプロバイオティクスの定期的な摂取により、症状を緩和できるところまでたどり着く場合もあるとも報告されているようです。
まずは自分でできることから始め、カンジダ菌優位の状況を引き起こさないために、糖類やグルテンなどの過剰摂取などに留意するなどの食べ物や食事、生活習慣を身に着けたいですね。
このように、植物やハーブの天然の抗菌効果には驚くべき力があるようです。
今後も順次、新しい情報をお届けしたいと思います。
シナモンについての成分説明
プロバイオティクスを含む乳酸菌類などの説明
引用文献:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22594097/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30767437/
2022年6月15日更新